一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
大気汚染総量規制
タイキオセンソウリョウキセイ 【英】Area-Wide Total Air Pollutant Load Control / Total Air Pollutant Control / Total Pollutant Loa
解説
発生源である工場・事業場の施設ごと(煙突ごと)の排出規制では、特に発生源が密集した場合に環境基準の確保が困難となる。このため、このような地域を指定して、大気拡散シミュレーションによる環境濃度予測計算で、環境基準を確保するために必要な排出許容量を計算し、工場単位で規制するという方式。
一定規模以上の工場・事業場では、個別の施設ごとの排出規制に加えて、工場・事業場全体の汚染物質排出量が規制されることとなるが、これも総量規制と呼ばれることがある。
大気汚染防止法(1968)に基づき、固定発生源に係る硫黄酸化物の総量規制地域として全国24地域が、また窒素酸化物では3地域が指定され、工場・事業場からの汚染物質排出低減には効果があったとされている。
また、自動車NOx・PM法(2001)では移動発生源に係る窒素酸化物と粒子状物質の総量を規制して、二酸化窒素と浮遊粒子状物質の環境基準の確保を図るべき地域として首都圏、阪神圏、中京圏を指定し、総量を規制することとしている。