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生物多様性3つの危機 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2014.02.25

生物多様性3つの危機

セイブツタヨウセイミッツノキキ   【英】Three Aspects of Threat to Biological Diversity in Japan  

解説

2002年に策定された「新・生物多様性国家戦略」では、日本の生物多様性が現在直面している問題を以下の3つに大別している。

第一は、人間による「生物の過度の採取」・「生息地の破壊・劣化」に伴う「生物・生態系の減少・絶滅・消失」の危機。この対策として、人間活動の影響の低減、消失した生態系・生息地の再生を提起している。

第二は、特に里地・里山地域など、自然と人間社会の動的な均衡の上に成立している生物多様性に対して、地域社会の側が衰退したことにより動的な均衡が崩壊しつつある危機。この解決には、地域特性に応じた、自然と社会の新たな関係の構築という視点を必要としている。

第三は、従来日本の生態系に存在しなかった要素(アライグマセイタカアワダチソウなどの移入種ダイオキシンPCBなどの化学物質など)による攪乱の危機。この問題に対しては、事前のリスク評価と侵入防止など管理、生態系からの除去などの対策を必要としている。

なお、「第三次生物多様性国家戦略」では、これら3つの危機に加え、第4の危機として「地球温暖化による危機」を挙げ、以降の戦略でも「地球環境の変化による危機」として引き継がれている。(2014.01.21改訂)

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