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すみわけ 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

すみわけ

スミワケ   【英】Habitat Segregation  

解説

似たような生活様式を持つ種群が、空間的・時間的にわかれて分布、出現すること。たとえば、カゲロウ類の数種が河川の微地形構造(淵、早瀬、平瀬)に応じて生息している例は有名であるが、これはそれぞれの種が生理的、生態的に好む場所が少しずつ異なるためである。このように、それぞれの種が種の特性に応じた環境を利用することで不均質な空間には多くの種が生育できることをすみわけ理論は説明している。

一般的には種の分布域を規定する要因として種間関係が重要な場合が多く、種間に相互作用が生じて分布域が変化することが多い。このような種間関係は一般的には競合であると考えられているが、日本で最初にすみわけ理論を提唱した今西錦司はこれを協調的なものとして捉え、これをもとに独自の進化論を展開した。

近年は、生物学用語としてばかりでなく、人の活動や企業の活動においても、活動の内容、活動地域、活動時間などを重複しないよう調整することを、「すみわけ」という言葉で表現する場合がある。

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