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ジクロロメタン 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

ジクロロメタン

ジクロロメタン   【英】dichloromethane  [略]CH2CL2  

解説

発がん性の疑われている有機塩素系溶剤の一種で、無色透明の液体、不燃性、水に難溶である。化学式はCH2CL2、分子量は84.94、融点は-96.8℃、沸点は39.8℃。金属・機械等の脱脂洗浄剤、塗料剥離剤等に使われるなど、洗浄剤・溶剤として優れている反面、環境中に排出されても安定で、地下水汚染の原因物質の一つとなっている。

主な急性症状としては中枢神経に対する麻酔作用がある、濃度が高くなるにつれ、吐き気、めまい、だるさ、さらに手足のしびれ、深麻酔状態に陥る。また工場などで換気不十分な状態では容易に致死濃度に達する。深麻酔による死亡事故も報告されている。次に、長期吸入暴露では代謝部位である、肝臓、中枢神経に影響を与え、幻覚、てんかん発作、側頭葉変性等の不可逆的な中枢神経障害が発生している。

発がん性については単に量的なものではなく、質的な種差(マウスとラット、ハムスター)があることが証明されているため、人における発がんリスクを評価することは困難であるが、今後とも疫学研究に注目する必要があるとされている。

大気汚染に係る環境基準は年平均値が0.15mg/m2以下、水質汚濁に係る環境基準は年平均値0.02mg/l以下と定められている。

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