一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.15
サヘル地域
サヘルチイキ 【英】Sahel Region
解説
「サヘル」は、アラビア語で縁を意味し、サハラ砂漠南縁部を指す。サヘル諸国としては、西部からモーリタニア、セネガル、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャド、があげられるが、東部のエチオピアやスーダンを含む事もある。ほとんどの国が国連の定義による最貧国である。年間降水量は100mm-600mmと少ない半乾燥地で、しかもその降水量は年によって変動がある。1968年から1973年にかけて、アフリカのサハラ砂漠南部のサヘル地域は大干ばつに見舞われ、サバンナの草木は枯れ上がり、多くの家畜が死に、多数の人々が餓死した。
このサヘル地域での砂漠化は深刻であり、この地域の砂漠化防止を主目的として、1977年ケニアのナイロビで国連砂漠化防止会議(UNCOD)が開催された。各国は、「砂漠化防止行動計画」に基づき、防止対策を立てたが、しかし1983年と1984年再びアフリカは激しい干ばつと飢餓に見舞われてしまった。砂漠をもたない日本でも、このサヘル地域での砂漠化を契機とし、砂漠化に関する関心が高まった。