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生物季節観測 環境用語

作成日 | 2022.08.22  更新日 | 2022.09.08

生物季節観測

セイブツキセツカンソク   【英】phenological observation  

解説

気象庁の気象台や測候所が実施する、植物の開花や紅葉、動物の初見や初鳴などの日を、直接目や耳で確認、記録する観測。動植物の変化を記録することで、気温や天気だけでは分からない季節の進み具合や長期的な気候の変化を把握することができる。

1953年から継続的に行われており、2020年までは34種の植物季節観測(サクラやウメの開花など)と23種の動物季節観測(ウグイスやアブラゼミの初鳴きなど)が実施されてきた。

2021年からは、都市化などの影響で観測対象とする動植物が少なくなったことなどを理由に、動物季節観測が廃止され、植物季節観測は6種に縮小された。

2020年に気象庁がこの縮小方針を発表した際には、気象関係者だけでなく自然保護団体からも、生態環境の変化や気候変動生態系に与える影響の把握に必要だと反対が表明され議論が巻き起こった。その結果、2021年3月、気象庁、環境省、国立環境研究所が連携して、「生物季節観測」の発展的な活用に向けた試行的な調査を開始することが発表された。(2022年7月作成)

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