作成日 | 2022.05.10 更新日 | 2022.05.10
エシカルジュエリー
エシカルジュエリー 【英】Ethical jewellery
解説
エシカルジュエリーとは人や環境、社会に配慮したジュエリーと定義される。製造の過程で人や動物の搾取がなかったり、環境に負担をかけていなかったりするジュエリーのこと。エシカルジュエリーが社会に広がっていった理由は、従来のジュエリーの製造背景に、紛争鉱物や児童労働など、いくつもの社会問題が存在していたためである。
エシカルジュエリーであると判断される要素には以下のようなものがある。
・フェアトレード
・女性支援
・人工鉱物使用
・ゼロウェイスト
フェアトレードであることは、生産地の経済や人々の暮らしを守る。また、途上国の女性を積極的に雇用し、働く機会をつくるというエシカルジュエリーブランドの貢献も活発である。例えば、従来の方法で金を精製すると環境にも人にも有害な水銀を使わざるを得ないが、人工鉱物を使用することでリスクを軽減することができる。
紛争鉱物とは、主にアフリカなどの紛争地域で採掘された鉱物資源のことであり、ダイヤモンドなどの鉱物は、紛争鉱物を原料としていること多い。ブラッドダイヤモンド(血塗られたダイヤモンド)とも呼ばれる紛争鉱物には、紛争を助長する、採掘現場で非人道的行為が多発するなどの問題がある。しかし、フェアマインドゴールド(フェアトレードされた金)などの鉱物を使用しているエシカルジュエリーを選べば、無意識に紛争の発生に関わることを避けることができる。
また、危険な鉱山における児童労働や労働者搾取も避けられるという点も大きなメリットである。エシカルジュエリーは人道の面で倫理的であることがよく強調されるが、アップサイクル(元々ある素材に新たな価値をつくること)やリサイクル素材100%使用のジュエリーも、ゼロウェイストという点でエシカルであるといえる。
国内で購入可能なエシカルジュエリーブランドも出てきている。(2022年3月作成)
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関連Webサイト
- 翼を持った悪戯元素の秘密-第2版(環境省):http://www.env.go.jp/chemi/tmms/husigi/hg_husigi_12-2.pdf