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気候変動枠組条約第19回条約国会議 環境用語

作成日 | 2015.10.07  更新日 | 2016.09.26

気候変動枠組条約第19回条約国会議

キコウヘンドウワクグミジョウヤクダイ19カイテイヤクコクカイギ   【英】The 19th Conference of the Parties to the United Nations Framework Convention on Climate Change  [略]COP19  [同義]COP19  国連気候変動枠組条約第19回締約国会議 

解説

正式には、国連気候変動枠組条約第19回締約国会議で、2013年11月11日から23日まで、ポーランド・ワルシャワにて開催された(あわせて京都議定書第9回締約国会議(COP/CMP9)も開催)。

会議の焦点は、2020年以降の新たな法的枠組みの2015年までの合意に向けた考え方や段取りの具体化にあったがその交渉は難航した。最終的に締約国会議は、すべての締約国に対し、自主的に決定する約束草案をCOP21に先だって示すための国内準備を開始すること、その際に提供する情報をCOP20で特定することを求めることなど一定の成果があった。また、会合直前におけるフィリピンでの巨大台風による大災害を背景に、脆弱な途上国にかかる「損失と損害」に対応する「ワルシャワ・メカニズム」の立ち上げ、長期資金の作業計画の採択の決定など、一定の前進がみられた。

しかしながら、気候変動が現実に進行しその被害が顕在化しつつあり削減目標の引き上げが必要との声に対しては、強い抵抗が先進国及び途上国の一部にあり、現在作業が進められている自主的に決定する目標を基礎とした2020年以降の国際枠組みで気候変動を実質的に止められるのかについては強い懸念がある。また、日本は、本会合において、一定の条件付きながらこれまで表明してきた温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%の削減するとの目標を撤回し、2020年までに2005年比で3.8%削減(1990年比では1.3%増)するとの目標を表明した。その背景には東日本大震災による原発稼働の停止という事態があるものの、これまで技術革新を伴う公害対策で世界をリードしてきた日本の消極的な姿勢については、環境NGOを中心に強い批判が寄せられている。(2015年2月作成)

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