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エタノール混合ガソリン 環境用語

作成日 | 2009.10.14  更新日 | 2015.01.23

エタノール混合ガソリン

エタノールコンゴウガソリン  

解説

ガソリンにエタノール(エチルアルコール)を一定量混ぜた自動車燃料で、エタノールの混合割合によってE3(エタノール3%)、E10(エタノール10%)などが議論の対象となっている。いずれも、カーボンニュートラルバイオマス由来のエタノールを使用することにより、地球温暖化対策として注目されている。

エタノールの混合比率を高めるに従って安全面(燃料系のトラブル)と環境面(排出ガスの悪化)の両面からの検討が必要とされている。特にエタノールの混合比率が10%を超えると、電子制御燃料噴射装置、燃料ポンプ、イグニッションシステム、燃料タンク、触媒式排出ガス浄化装置などの変更が必要となり、更に25%を超えると、エンジンの圧縮比、バルブ等の材質変更、可変吸気システムの変更、排気管の設計変更などが必要となってくる。

アメリカでは中西部等の諸州では早くからE10が利用されており、最近でもカリフォルニアではE5.7が、ニューヨーク、コネチカットではE10が義務付けられている。従って、新車に対しては技術的にはE10までは特に問題が生じないと考えられている。

日本では、2003年7月の中央環境審議会答申(「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」)では、ガソリンの燃料品質として含酸素率1.3質量%以下(エタノールに換算して3.5体積%以下)とすることが適当とされた。これに併せて、2003年8月に「揮発油等の品質の確保等に関する法律」に基づきエタノールの混合率は3%以下と定められた。つまりE3については使用過程の自動車も含めて安全性、環境性の両面から技術的な問題のないことが確認され、制度面からは実際に給油が可能な状態となっているといえる。E10についてはバイオエタノールの確保、E10仕様の自動車の供給、E3からE10への切り替えなどを順次進めていく必要がある。

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