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NP規制 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.15

NP規制

エヌピーキセイ   【英】Nitrogen and Phosphorus Control  

解説

富栄養化の原因物質である窒素(N)およびリン(P)の公共水域への排出を規制すること。

人口・産業が集中する広域的な閉鎖性海域では、水質の悪化が著しく進行していた。この対策の一環として、水質汚濁防止法(1970)および瀬戸内海環境保全特別措置法(1973)の78年改正により水質総量規制制度が導入された。99年度を目標年度とした第4次水質総量規制までは、化学的酸素要求量COD)を指定項目として対策を進めてきたが、NPについては環境基準による濃度規制による対策にとどまった。しかし、環境基準の達成率は十分でなく、栄養塩類の増加に伴うプランクトン増殖の活性化に伴う水質の悪化、いわゆる富栄養化が社会的な問題となっており、関係都道府県によるNP削減の取り組みが進められてきた。瀬戸内海では、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、80年から関係府県が定める指定物質削減指導方針により、リンの削減指導が実施されてきた。96年には窒素が指定物質削減指導方針の対象項目として追加されている。一方、東京湾、伊勢湾においては、82年より関係都県ガ策定する富栄養化対策指導指針に基づき、窒素及びリンの削減指導が行われてきた。93年からは、水質汚濁防止法に基づき、閉鎖性海域を対象とした窒素及びリンの排水濃度規制が実施されている。こうした中、2004年度を目標年度とする第5次水質総量規制からは、CODに加えて内部生産の原因物質となる窒素及びリンが指定項目として追加されている。

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