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埋立の基本方針 環境用語

作成日 | 2003.11.11  更新日 | 2009.10.14

埋立の基本方針

ウメタテノキホンホウシン   【英】Basic Principles for Reclamation  

解説

埋立てについての特別の配慮を求めている瀬戸内海環境保全特別措置法(1973)に基づき、昭和49年5月に瀬戸内海環境保全審議会が答申した、瀬戸内海における公有水面埋め立てに関する基本的な指針。

瀬戸内海関係府県知事は公有水面埋立免許に当たり、「埋立ての基本方針」に照らし、環境保全上から特別の配慮をしなければならないとされている。

同基本方針では、瀬戸内海の環境の一層の悪化を防止するため、瀬戸内海における埋め立ては厳に抑制すべきであるという基本認識を示したうえで、

(1)自然公園法による特別地域など自然環境保護のため指定された地域とその周辺海域では、埋め立てを極力避けること、

(2)大阪湾奥部など現に水質汚染の進行している海域(6海域を指定)では、公害防止・環境保全に資するもの、水質汚濁防止法による特定施設を設置しないもの、又は、汚濁負荷量の小さいもの以外はできるだけさけるよう配慮すること、

(3)その他の海域であっても、水質への影響が軽微であること、自然環境への影響が軽微であること、水産資源への影響が軽微であることを確認すること、

について十分配慮するよう求めている。

瀬戸内海では、1950年から1973年までの間に225平方kmの埋め立てが行われたが、「埋め立ての基本方針」が定められてた1974年から2002年までは127平方kmにとどまっている(年度、面積とも公有水面埋め立て免許段階での集計)。しかしながら、個別の埋め立て案件によっては、同基本方針が求めている、関係府県知事が公有水面埋立免許を行うに際しての「環境保全上からの特別の配慮」が、必ずしも十分ではないとして社会問題となる場合もある。

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