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生息域内保全 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

生息域内保全

セイソクイキナイホゼン   【英】In-Situ Conservation  [同義]域内保全  生息域の域内保全 

解説

保全対象とする種や個体群を、その本来の生息地で、必要な環境要素やその規模を確保することで、保全し、絶滅を避けようとする考え方。「世界保全戦略」(1980)などで提唱されてきた。

生物多様性条約」では、生物多様性の保全は、生態系や自然の生息地を保全する、「生息域内保全」を原則とし(第8条)、その補完的措置として「生息域外保全」を位置づけている(第9条)。また、生息域内保全を達成するための手段として、適切な保護地域システムの配置とその管理、劣化した生態系の修復・復元と絶滅の危機にある種の回復、移入種の防止・制御、先住民などの伝統的生活や知恵の尊重などを掲げている。

比較的移動性が低く、渡りをしない種群について有効な方法であり、渡り鳥や回遊魚(クジラ類を含む)など長距離を移動する生物の場合には、全生活環を含んだ国境を超えた対応が必要なため、保護地域システムの設定・管理は著しく困難となる。

種の保存法(1992)で指定する「国内希少野生動植物種」の「生息地等保護区」は、この手法の典型である。

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