「観光地」というイメージがどうしても先行してしまうグランドキャニオンだが、やはり素晴らしい公園だった。南のメキシコ国境からはるばる北上しての寄り道で、行程的にも少し無理があったが、いろいろな意味で勉強になる訪問だった。南の砂漠地帯にある国立公園と比べると、明らかに一味も二味も違う。この公園を一目見るために、世界中から多くの利用者が訪れる。そういった人々を受け入れるための施設、交通規制、自然解説プログラムなどがしっかりしている。
一方で、実際にこの公園を訪れてみると、国立公園がいかに遠い僻地にあって、費用や時間がかかるものか、実感することができる。アメリカの国立公園を楽しむためには、お金や時間に相当の余裕が必要だ。その意味で、庶民にとっての国立公園訪問は、まだまだ縁遠いものといわざるを得ない。
グランドキャニオン国立公園を発って、妻の運転でレイクミード国立レクリエーション地域(Lake Mead NRA)をめざす。途中フーバーダムを通ったが、教科書で見たものとは違っていたような気がした。もともと歴史や地理は苦手だったが、こうしてアメリカ大陸を旅していると、もっと真剣に勉強していればよかったという気がしてくる。
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