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環境Q&A

ジブチルスズについて 2 

登録日: 2011年07月15日 最終回答日:2011年07月17日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.37309 2011-07-15 09:27:13 ZWle03f だいちゃん

以前ジブチルスズについて質問した者です。
質問内容を整理しましたので、再度助言をいただければと思います。

当社は産業用電子部品メーカーです。

以下につきまして教えてください。

 1.購入部品の一部に透明なPVCカバーがあり、可塑剤が3.5%含有しています。
   これはREACH規則 ANNEX XZ による硬質PVC・軟質PVCのどちらに該当するでしょうか。

 2.REACH規則 ANNEX XZ のジブチルスズ条項では一般公共に供給される混合物及び製品と解釈され、産業用機器は対象外でよろしいでしょうか。
 
 3.「REACH規則の2012年1月より前に上市されたものは除く」の解釈は、2012年1月より前に上市された製品は2012年以降も上市できるで良いでしょうか。

以上、よろしくお願いいたします。

   

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No.37316 【A-1】

Re:ジブチルスズについて 2

2011-07-17 08:13:36 暇人 (ZWle05e

長文ですが、以下参考になればと思います。

1. 可塑剤が2割〜3割添加されていれば立派な軟質PVCでしょうが、
3.5%だけでは軟質PVCとは言い切れないのではないでしょうか。

2. 一般公共(General Public)をどう捉えるかですが、私なら以下のように判断します。
  a)工場に設置する製造装置が最終製品:非該当
  b)オフィス用PCや電話が最終製品:グレー/自社製品だったら該当すると考えるのが無難
  c)TVや携帯電話が最終製品:該当

3. 貴社は、貴社製品A(DBT含有)を、2012年1月以前ならEUに出荷できます。
貴社の得意先は、Aを使用した最終製品を、2012年1月以前ならEUに出荷できます。

2012年1月以降は、規制対象に該当する製品の場合、貴社もその得意先もEUには出荷できなくなります。
それが中国の工場から製品を出荷しているであろうP社やS社が物流手番や在庫を考慮して、法令より前倒しで禁止とする理由です。

ところで、本要求の依頼元には相談されたのでしょうか?
私も電機業界におりますが不可解な要求をうけると文句の一つも言いたくなるものです。
あなたが依頼元とやりあった場合の展開を予想します。

・当社製品は産業用機器に使われる特殊な電子部品なので、御社の最終製品としても本規制の対象外では?
  →我が社には産業用機器以外の民生向け製品もあり、全社基準なので要遵守です。
  →これは親会社が決めたことなので要遵守です。
  →我が社の顧客から受けた要求(実際は法令と同じ)なのでとにかく要遵守です。

また、御社製品(電子部品)としてスズが0.1wt%を越えるかどうかは確認されたでしょうか?
法令上の分母はArticle またはPartであり、均質材料とは断定されていないため言い訳に使えるかもしれません。
ただしこれも以下お言葉の前にはぐうの音もでなくなります。
・我が社の場合はすべて均質素材単位で閾値を適用します、遵守してください。
・我が社の場合は閾値以下でも意図的添加は禁止です、遵守してください。

前の質問でのコメントにも関連しますが、セットメーカは禁止物質基準を一方的に改訂するだけで個別に調査するとも限りません。
まずは得意先から求められている要件が法令と同一なのか確認されたほうがよいと思います。
同一であれば御社製品としての含有濃度を確認ください。

回答に対するお礼・補足

ご丁寧な回答ありがとうございました。

顧客からの要求がREACH規則に従うとうたわれているか、また、当社製品の含有濃度が基準を満足しているか確認してみます。

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