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環境Q&A

マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について 

登録日: 2010年06月02日 最終回答日:2010年06月09日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.34896 2010-06-02 17:47:00 ZWlae3a 分析おばさん

マッサ−ジオイル中のCdの定量を、原子吸光光度法(フレ-ムレス)で実施しようと考えています。
ケルダ−ルフラスコに試料を採り、硫-硝酸で灰化する予定です。
油は、引火の危険性があると思うのですが、硫-硝酸で灰化するときは、考慮しなくても大丈夫なのでしょうか?

石鹸中のPb定量を行う際、硝酸を加えて灰化していますが、このときも油が溶け出してきます。でも、引火はしません。

硫-硝酸を加えることで、300度くらいまで温度が上がるはずですが。

経験不足なので、過塩素酸を用いるのはやめます。

他にあまり操作が煩雑でなく、安全に、回収率よく、灰化できる方法があれば、それも教えてください。
よろしくお願いいたします。

総件数 7 件  page 1/1   

No.34899 【A-1】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-03 06:04:39 たそがれ (ZWla61d

「分析おばさん」様、おひさしぶりです。

マッサージオイルがどんなものか存じませんが、おそらく動植物油脂ですか。だとしたら今の方法で仕方ないと思います。1gならなんとか分解できるかな、というイメージだと思います。
私は最後に過塩素酸を使いましたがよほど硝酸で分解されていないと浮いた油に火がつきます。硫硝酸分解で火がついたことはありません。

分解後の機器分析でも問題があります。
分解液に硫酸が残りますよね。どれだけ希釈できるかの問題ですが標準の回収率や繰り返し性があまりひどければ硫酸をかなり取り除く、キレート抽出する等の処置が必要になります。

他の前処理はないかとのことですが、マイクロウェーブは知っているでしょうからあえて挙げません。

以前、機械油に対して火が着かない程度に加熱乾固、続いて湿式分解、あるいは電気炉灰化をやったことがありますが、やるなら回収率を必ず確認してください。

回答に対するお礼・補足

試料50mLなどとてつもないことを考えておりましたが、5gをケルダ−ルフラスコにとって加熱乾固、硝酸を用いて分解、途中で硫酸を加え、さらに硝酸を加えながら加熱分解 というようにしてみようかと考えます。加える硫酸の量は少ないほうが良いようですね。石鹸のPb分析の時に実際にしている灰化では、硝酸0.5Nのみを加えて、磁性ルツボで加熱しています。途中で硝酸0.5Nを加えながら2時間くらいで、きれいに灰化でき、回収率もよいです。油なので、磁性ルツボ というわけにはいかないでしょうね??また硫酸を加えなくては灰化できなでしょうか?

No.34900 【A-2】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-03 07:03:21 火鼠 (ZWl8329

>マッサ−ジオイル中のCdの定量を、原子吸光光度法(フレ-ムレス)で実施しようと考えています。
>ケルダ−ルフラスコに試料を採り、硫-硝酸で灰化する予定です。
>油は、引火の危険性があると思うのですが、硫-硝酸で灰化するときは、考慮しなくても大丈夫なのでしょうか?
>
>石鹸中のPb定量を行う際、硝酸を加えて灰化していますが、このときも油が溶け出してきます。でも、引火はしません。
>
>硫-硝酸を加えることで、300度くらいまで温度が上がるはずですが。
>
>経験不足なので、過塩素酸を用いるのはやめます。
>
>他にあまり操作が煩雑でなく、安全に、回収率よく、灰化できる方法があれば、それも教えてください。
>よろしくお願いいたします。

マッサージオイルってものがわかりませんが。動植物系のみであれば、
試料を、適量とり(必要とされる定量下限がわかりません。また、分析機器がわかりません。AA?ICP)
分解だけであれば、試料に水を加え硫酸を加え80度程度に加温して、1日放置(加水分解)してから、硝酸分解に入ると早く分解するのでは?硝酸を初手から入れてしまうと。分解が遅くなるのでは?

Cdなら、DDTC抽出すれば、硫酸の影響をふせげるのでは?回収率もいいのでは?

他にも、初期にアルカリ性にして乳化してから酸分解とか、酸性にして、分解酵素で油を分解とかもあると思います。
Cdは飛びやすいので、灰化はあまりお勧めできません。
回収率は、必ず見てください。回収率の確認は、個人の技量の確認でしょうから。

回答に対するお礼・補足

火鼠さん、ありがとうございます。
最初に硝酸を加え、次いで硫酸、様子を見ながら硝酸を加えていくという方法や、はじめから硫酸と硝酸を同時に加える方法もあるので、まずは硝酸 と思ったのです。弊社にはICPはないので、FAASでの分析になります。
特にマッサ−ジオイルとしてのCdの基準値はないので、しかるべき方法で発色させておいて、比較液より濃くない というような簡単な検査ができません。
普段は飲料水と局方に沿った医薬品の定量試験をしており、灰化と聞いただけで正直なところ 煩雑な操作という印象を持ってしまいます。でも、回収率も確認し、きちんとしたデ−タを出さなくてはいけませんので、予試験もしてみようと思います。また後ほど追加でご相談するかもしれません。よろしくお願いします。

No.34904 【A-3】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-03 12:33:33 みっちゃん (ZWl8a13

>分解酵素で油を分解

その後に生物処理の場合には有効でしょうが・・・
酵素で切断する接合エネルギーと添加される酵素を分解するエネルギーを比較すると・・・

時間がないので詳細に検討したのではなく、印象ですのであしからず。

No.34910 【A-4】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-03 20:39:45 火鼠 (ZWl8329

50mlの油の分解??ありえない〜〜。
多量に取れば精度が上がるなんてかんがえないでね。
%をみるのですか?ppmですか?
分解量が増えれば、時間もかかるし、ロスも多いこの辺どうするの?
0.1gなら、30分程度で完全分解かな?50mlじゃ〜4日でできるかな〜〜?(酸処理だけでは、無理だと思う。下手すっと火災か、爆発)
油燃やせば、簡単だけど。ほんとに灰分にCd残っているの??

回答に対するお礼・補足

火鼠さんのおっしゃるとおり、2gで、あれからずっとやっていますがまだまだ灰化しません。
来週、1gで、場合によっては0.5gでもう一度やってみます。HNO3を途中で何回も加えれば加えるほど試薬からのコンタミもあるし、長時間加熱すればするほどCdはどこかへいなくなるわけですから。
多量にとれば濃縮の代わりになるか?など恥ずかしいことを少し考えていました。

No.34924 【A-5】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-04 15:44:52 火鼠 (ZWl8329

>
質問を見てない回答でした。申し訳ありません。
フレームレスで行うCdということは、かなり感度は高い。て〜ことは。溶媒抽出なんてことはやる必要はない。(ロスが多い、作業者の技量に左右される)
石鹸中のPb定量でも油が溶けだす??それって違うのでは??確かに油みたいに動きますが油ではないのでは??(細かい内容わかりませんので私見です)
分解とは、酸化力のない酸で溶かしてから、酸化力のある酸で分解すると、割と早いですよ。
有機物は、塩酸とか、硫酸とか、酸化力のない酸で、あぶってからほっとくと割と早いです。先に硝酸みたいな。酸化力の強い酸が入ると、有機物固まってしまってニッチもさっちもいかないことあります。
分解時間の確認なら。ピアノ線5gを塩酸で溶かしてから、硝酸加える場合と、最初から硝酸加えた場合、試してみると。酸の順番で、こんなに分解時間が変わるかわかると思いますよ。

No.34929 【A-6】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-05 21:21:03 火鼠 (ZWl8329

シリコン系のオイルの分解法の小冊子が昔ありました。オイルを酸分解するのは時間がかかるのでアルカリで分解してから、酸処理する方法でした。様は、オイルにアルカリぶち込んで石鹸作って親水性にしてから、分解する方法だと思います。この方法は、かなり癖の悪いオイルでも割と安全に分解できたと思います。ただし、ヒ素とか、水銀系は回収率が悪くなるかもしれません。
Cdなら、アルカリで分解してから、硝酸分解って手もあるかもしれませんね。もしかすると、シリコンオイル系の分析JISに分解手順今はあるかもしれません。油は水に溶けないのですから、しっかり分散させてから、処理したほうが早いと思いますよ。
分析は、料理と同じで下準備がいい加減では、焦げるだけて、迅速な味は出ないとおもいますよ。

回答に対するお礼・補足

火鼠様 ケルダ−ルフラスコで、時間がかかったので、試料0.5g、磁製るつぼを用い、電熱式ヒ−タ−で加温、途中で硫酸、硝酸を加え、ある程度まで炭化(途中で硝酸を加えながら)→バ−ナ−で加熱して灰化という手順で灰化しました。硫酸→硝酸バ−ジョンと硝酸→硫酸バ−ジョンの両方を試してみましたが、スイ−トア−モンドオイルでは、灰化時間に差はほとんどみられませんでした。
見た目には、なかなかよい感じに灰化しましたが、後日、標準溶液を添加して、再度同じ操作をし、回収率を確認します。(実際の検査はまだまだ先です。今回は、検査料金算定のための予備試験です。)一応めどがついたので、一安心です。回収率を確認するときに、また悩みたいと思います。
火鼠 さん、ありがとうございます。いろんなことをご存知の、ベテランの方のようですね。私どもの会社は、悲しいほど小規模で、先輩もいません。また、質問におつきあいください。よろしくお願いいたします。

No.34953 【A-7】

Re:マッサ−ジオイル中のCdの定量 灰化方法について

2010-06-09 06:00:43 たそがれ (ZWla61d

そのやり方に行き着いたのならバリエーションをひとつ

・100mLビーカー(できれば石英ビーカー)に数グラム採取
・硫酸2〜3mL加え時計皿をかぶせ、ヒーターで炭化(液状)
・硝酸を2mL加えホットプレート上で還流(時計皿の裏に跳ねて付着した炭化物はきれいになります)
・少量の水で時計皿を洗った後、時計皿をはずしホットプレートで乾固(黒いまま)
・電気炉で500℃ちょっとで数時間灰化
・硝酸で加熱溶解してAA分析

数年前、衛生試験法のポリエチレンの分析法を改良したものです。
試料をもう少し取れるということと、バーナー灰化と違い、灰化の温度管理ができます。時間は多少かかりますが、複数の検体を同時に処理できます。
また、硫酸灰化は通常の乾式灰化より揮散のリスクは少ないといわれています。

尚、特別なことがなければお礼は要りません。

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