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環境Q&A

ロジウムメッキ中のPbの分析方法について 

登録日: 2008年07月16日 最終回答日:2008年07月23日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.28723 2008-07-16 10:02:50 ZWlb633 Ko

はじめて利用させていただきます。宜しくお願いします。

Cu板にNi-Snメッキ→ロジウムメッキがされいるものでロジウムメッキ中のPbをICPで分析したいのですが、

現在行なってますやり方は王水でメッキ部をおとしこれを王水で溶解を続ける工程を繰り返していますがなかなか全溶質まではいきません。
マイクロウェーブの装置を使用すれば回収率が上がりますが
この装置はないため王水以外(アルカリ抽出など)での分解も検討してます。

このような分析を以前されたことのある方がいらっしゃれば
アドバイス宜しくお願いします。 

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No.28792 【A-3】

Re:ロジウムメッキ中のPbの分析方法について

2008-07-23 05:25:33 筑波山麓 (ZWl7b25

Koさんへ。

私も、RoHS&ELVならず種々の分析について考慮・研究し、優秀な技術・ノウハウを自ら確立・維持したいと念じ、それに努めております。

それは、先に説明したように、今後、ますます、競争相手がいない初期に積極的に営業活動をはじめた会社が、市場の占有に優位な立場を得、その後もその優位性を維持しやすい状況がつづくと考え、

一方、ダイオキシン等にみられるように、日本的事情による過当競争のため、ある一定の時期経過後、測定価格の急激な低下という状況になるので、高度な技術・ノウハウの確立・維持とともに、低料金化に対応できる自動化技術を他社に先んじて確立する技術・ノウハウも必要と考えるからです。

これらは、他社・他人のモノマネではできず、長年におよぶ努力・経験の蓄積が重要です。

日本の場合、赤字体質でも事業を継続でき、かつ迅速な経営意思決定ができにくい親会社−子会社(系列)、一種の規制である計量証明制度がグローバル化という時代の波にのりにくくなっていることなど、変革しなければいけない時期が迫っていると言われております。

そのような変化の時期がくれば、従来の方法・手段では、その変化をのりこえられないとも言われております。


上記の@〜Bのような技術についても、第三者、第二者への説明責任、結果を提供するシステム・人・試験所の力量の保証のためにISO17025の取得が必要となる時代が迫っていると考えて適切な使用、正しい結果の検証を行ってください。

Koさんも、頑張って、このような将来をのりきってください。

回答に対するお礼・補足

筑波山麓 様

Koです。筑波山麓さんの分析に対する今後のあり方などの考えを聞けて大変感謝してます。

・低料金化に対応できる自動化技術の確立
・計量証明制度のグローバル化
・ISO17025の必要性

これらは今後、重要なキーワードになっていくと私も感じてます。

ISO17025については取得に近いまでの技術を確立できるようがんばってます。ISO17025を取得してないと分析値が信用されないといった時代がいずれ来るのであろうと私も考えてます。

本題のロジウムメッキの分析以外に色々な分析に対する考え方まで教えていただきありがとうございました。

筑波山麓さんもがんばってください。


No.28788 【A-2】

Re:ロジウムメッキ中のPbの分析方法について

2008-07-22 21:23:28 筑波山麓 (ZWl7b25

Koさんへ。

専用の装置とは、GDS:グロー放電発光分光分析装置のことです。数年前の環境機器展で見、説明を受け、深さ方向の元素分析に有効な装置であると実感しました。その後、RoHS分析で、とくに、メッキ中の元素分析で有効な装置として各事業所、分析センターで使用されていることを知りました。

宣伝になることを避けて、メーカー名の紹介は控えさせていただきます。インターネットで「GDS」、「グロー放電発光分光分析装置」で検索すれば、ヒットします。

ほかに、AES :オージェ電子分光分析装置、XPS : X線光電子分光分析装置、SIMS: 二次イオン質量分析装置、EPMA: 電子線微小部分析装置、EDX : 、エネルギー分散型X線分析装置、TEM : 透過電子顕微鏡等も使用方法によっては、それぞれ有効な装置です。

なお、専用の機器がなくても、先に説明した@〜Bの方法で、適切な使用、正しい結果の検証があれば、測定は可能です。適切な使用、結果の検証については、ノウハウがあり、ネット上での公開は遠慮させていただきます。

今後、REACH、RoHSその他、EU、米国、中国等々、多くの先進国・中進国で新規物質の測定が、ますます求められるようになります。測定が要求されはじめる初期には、公定法は勿論なく、参考になるべき文献も入手しにくい状況は変わらないと考えます。同時に、競争相手がいない初期に積極的に営業活動をはじめた会社が、市場の占有に優位な立場を得、その後もその優位性を維持しやすい状況がつづくと考えます。Koさんの会社も、そのような技術上の優位性を確保できるように頑張ってください。

回答に対するお礼・補足

筑波山麓 様

Koです。専用装置の詳しい御説明ありがとうございまいました。
GDS:グロー放電発光分光分析装置についての有効性について全く知りませんでした。頻繁にこのようなメッキ中の分析を行うようでしたら、GDSの購入も検討していきたいと考えてます。

まずは筑波山麓さんが紹介して頂いた方法@〜Bで各メッキの種類別の分析方法を確立していきます。

RoHS、REACHがらみのメッキ中の分析はどの会社も色々試行錯誤して行っているようで顧客要求に満足できる分析技術の確立が早急に求められていく時代になっていきその流れに乗り遅れないものが市場の優位な立場を得ることができると私も感じてます。
この流れに乗り遅れないよう日々の努力を続けて行きたいと考えてます。

筑波山麓さん、ありがとうございました。

No.28765 【A-1】

Re:ロジウムメッキ中のPbの分析方法について

2008-07-19 23:32:40 筑波山麓 (ZWl7b25

誰も回答しないので、私でよければ、回答します。
メッキ中のPb含有試験については、メッキ中の有害物濃度測定として、その方法の開発を種々熟考しておりますので、回答してもまあ的外れにならないで回答できると思います。

まず、マイクロウェーブ装置を使用しても回収率は上がりません。マイクロウェーブ装置は他の方法に比較して、コンタミがない等が唯一の利点で分解力は他の方法に比較して優れているものではありません。ICP-MSとの組合せで試験を行う場合に、もっとも有効な分解方法です。マイクロウェーブ分解については、以下のサイトを参照下さい。
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=28151

メッキ中の有害物含有試験は、難易度が高く、それを標榜している分析センターはまだ少数であり、以下の4方法等があります。
@メッキ以外の母材を溶解し、残ったメッキ部を測定する。
Aメッキ部のみを物理的方法又は化学的方法で取り出し、測定する。
Bテストサンプルを試作し、測定する。
C専用機器を使用する。
@の方法の欠点は、母材を溶解するとき、測定しようとする有害物質がメッキ表面から母材溶解液中に溶け出す可能性があり、その溶解した量を正確に定量できない、つまり、実際より低い定量結果を得ることです。Aの欠点は、母材からのコンタミの可能性が高く、コンタミがあった場合その量を定量できない、つまり、実際より高値を得ることです。Bは、もっとも実用性が高い方法ですが、種々の前提条件があり、その前提条件を満たさないと正しい結果を得られないことです。Cは、専用機器を購入する必要があります。

「Ko」さんの方法は、Aの方法の一つと考えられるので、アルカリ溶解、酸による分解(湿式分解)等が一般的と考えますが、「王水でメッキ部をおとしこれを王水で溶解を続ける工程を繰り返す」方法に問題があるのではないでしょうか?
下記はノーリツ鋼機鰍フ方法です。参考になると思いますので、一度、お読み下さい。
http://www.noritsu.co.jp/green/data/sample_2.xls

回答に対するお礼・補足

筑波山麓 様

Koです。御解答ありがとうございました。大変参考になりました。
4方法の中でCの専用機器とありますが、どのような機器でしょうか。
御手数ですが宜しくお願いします。

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