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環境Q&A

砒素を含有するトンネル掘削土の処理について 

登録日: 2008年05月06日 最終回答日:2008年05月15日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.27867 2008-05-06 05:25:14 ZWlb24d 石川守

島根県西部地方のトンネル工事により発生した掘削ズリを、道路建設のための盛土として他所に搬出しました。
しかし、最近になって搬出した掘削ズリから基準値を超える砒素が検出されました。
このため、事業主体である島根県から「トンネル掘削土の対応フローチャート」が出されました。
この中に、「トンネル工事で発生する掘削ズリを盛土として再利用する場合は、封じ込めやシート囲いすると還元的環境となり、砒素はかえって溶出しやすくなると考えられる。このため、酸素を含む大気に触れさせ酸化的状態にしておくことで、溶出は抑えられる。」という文言があり、島根県は盛土した上に無害土を被せ、そのまま道路建設を進める計画でいます。
この道路は、農道で周囲はすべて水田のため、地元住民としてはこの計画に対して不安を持っていますが、この島根県の見解は正しいのでしょうか。

総件数 9 件  page 1/1   

No.27896 【A-1】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-07 23:34:13 BATA (ZWl5461

>島根県西部地方のトンネル工事により発生した掘削ズリを、道路建設のための盛土として他所に搬出しました。
>しかし、最近になって搬出した掘削ズリから基準値を超える砒素が検出されました。
>このため、事業主体である島根県から「トンネル掘削土の対応フローチャート」が出されました。
>この中に、「トンネル工事で発生する掘削ズリを盛土として再利用する場合は、封じ込めやシート囲いすると還元的環境となり、砒素はかえって溶出しやすくなると考えられる。このため、酸素を含む大気に触れさせ酸化的状態にしておくことで、溶出は抑えられる。」という文言があり、島根県は盛土した上に無害土を被せ、そのまま道路建設を進める計画でいます。
>この道路は、農道で周囲はすべて水田のため、地元住民としてはこの計画に対して不安を持っていますが、この島根県の見解は正しいのでしょうか。
>

すいませんが、このソースを教えていただけないでしょうか?
島根県からの報道発表として、「0176 一般国道488号トンネル工事におけるヒ素の検出について 」
というものは見付かったのですが、ご指摘の文言はありません。
県の公式見解であるならば、どこかにソースがUPされていると思われますが。
為にする質問のように思われますので、回答は慎重に行いたいと思っています。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。

この文言は、平成20年4月9日で午後2時から島根県市町村振興センター6F大会議室で開催された「国道488号長沢トンネル第2回ヒ素対策検討委員会」に提出された「R長沢トンネル掘削土の対応フロー(資料−5・2)」に記載されているものです。(H.P.にはリリースされていません。)

島根県西部は金属鉱床が多く地質的にヒ素を多く含んでいることが知られています。
近くには昭和49年9月1日に成立した「公害健康被害補償法」の引き金となった笹ケ谷鉱山があり、今でも後遺症に悩まされている方が現存されている地域です。このため、周辺住民はヒ素に関して非常にナーバスになっています。

過疎化が進み周辺には高齢人口割合が50%を超えるところもあり、道路改良は住民の悲願です。しかし、その代償がヒ素による環境汚染では困ります。(このジレンマもかなり深刻なものです。)
また、隣接する高津川は昨年国土交通省が「日本一きれいな川」に認定しましたが、既に風評被害も出はじめており、やはり心配するのが普通の感覚ではないでしょうか。

何を根拠に「為にする質問」と思われたか解りませんが、この島根県の見解が正しく、無害土による封じ込めやシート囲いをするより大気に晒しておく方がヒ素の溶出が抑えられるのであれば、膨大な経費のかかるヒ素処理を行う必要もありませんが、素人考えでは判断できかねるところです。

No.27907 【A-2】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-08 17:31:06 くろ (ZWl5646

資料の一部分だけを取り出して“県の見解は正しいか”と問われても判断(評価)するのは難しい、公表されている資料の全てを通して判断すべき問題だと思います。
後学のためにも、そのリリースされていない資料も拝見したいものです。

ところで、質問者さまは、この場で、どこの誰かもわからない者から「安全だ」とか「県の見解は正しい」というコメントが付いても納得して安心できますか?

心配な方は、絶対安全であること(ゼロリスク)を求めているいると思いますが、ものごとに絶対はないので行政や有識者がデータをもとに安全性(限りなくリスクがゼロに近い)をといても、安心できないのではないですか。

No.27908 【A-3】

根拠?

2008-05-08 17:34:29 (ZWla258

とあるブログのコメント
Commented by 石川 at 2008-04-13 08:49
私も安富の知人からもち米を毎年、購入してましたが今年からやめます、横田貯水場から益田市内に運ばれる水道水・・飲む気はしません、実際に私もヒソロードを見に行ったのですがいい加減もいい所、皆さんも益田市の横田から下流に住んでるなら一度は確認しに行かれた方がいいと思います、実際に私の親類が津和野でヒソ障害になったのでとても心配です、皆さんはどうでもいいかも知れませんが、私だけでも家族だけでもヒソから守りたい

別の、とあるブログのコメント
Commented by 石川 at 2008-04-27 21:41
今、益田市で話題になっている砒素問題ですが、実際の所を教えて貰いたいのですが・・・何か知っている事はありませんか?水道水にもヒソが混じる可能性があると言う事で非常に心配です。


これじゃ「為なす質問」と疑われても・・・
別人かもしれませんが、同一かも知れませんよね〜
まぁ、このスレ主さんは「ヒソ」とは記載してないので
別人の可能性の方が高いのかな?

それにしても、見つけた二つのブログ
両方ともex○iteブログ・・・
そんなに流行っているのか?エキサ○ト・・・

No.27914 【A-4】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-08 21:57:48 BATA (ZWl5461

私の「為にする質問」にお気を悪くされたかもしれません。
申し訳ありませんでした。
以前からのこのサイトのトラウマのようなもので、ことさらに環境汚染について騒ぎ立て、団体が主催するセミナーへ関心を煽るような、そんな感じに見えております。

公開されていない情報であることで、確認のしようがありませんので、一応、「あくまで、私個人の私見である」ことを強調して回答を書きます。
そもそも、この検討委員会の結論はまだ出されていないようですから・・・

まず、「十分な情報がないので良くわかりません」が本音です。

金属鉱床が多い、笹ヶ谷鉱山に近いということから考えますと、砒素が含まれる岩石はパイライト(硫砒鉄鉱)であると推測されます。
酸化性の雰囲気になると硫化物が酸化され、硫酸イオンになります。
もちろん、pHも下がるので、金属は溶出しやすくなると考えられます。
これは、、『トンネル工事で発生する掘削ズリを盛土として再利用する場合は、封じ込めやシート囲いすると還元的環境となり、砒素はかえって溶出しやすくなると考えられる。このため、酸素を含む大気に触れさせ酸化的状態にしておくことで、溶出は抑えられる。』に矛盾していると考えられます。
ただ、委員会に出席されている先生方もこのことはご存知のはず。
その上で上記のような文言が出されると言うことは、それ以上の情報が何かあるのかもしれません。(盛土した地盤の地下水位とか、そもそもパイライト主体の掘削土ではないかも・・・)
それを十分に考慮されてください。
重ねて申し上げておきますが、これはあくまで私見であり、裏づけデータ等が十分にある発言ではないということにご留意下さい。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。

この地方は、ご存知のように「ヒ素」に関してトラウマがあり、必要以上に過敏になっていることは事実です。

しかし、厳しい財政状況下で、必要以上のヒ素処理をするのもバカげた話です。島根県も最初から「ある程度のヒ素は検出されたが、適切に処理すれば人体に影響のあるものではない。」ということ誰もが理解できるように説明すればよいのです。

3年前も同じような失敗をして、多額の出費をしたばかりなのに、また同じことをくり返しています。

正しい情報をタイムリーに出して、住民の理解を得る方が安く早く問題解決ができるのに、何もかもが後手後手で、余計に不安を煽り立てているは行政です。それに腹が立つのです。

委員会の議事録も資料請求すれば出すのですから、疚しいことがないのなら、初めからホームページにリリースすればよいと思われませんか。

ご心配のように、ことさら環境汚染について騒ぎ立てるのが本意ではありません・・・が、情けない話です。

No.27935 【A-5】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-09 23:47:20 BATA (ZWl5461

>島根県も最初から「ある程度のヒ素は検出されたが、適切に処理すれば人体に影響のあるものではない。」ということ誰もが理解できるように説明すればよいのです。
>正しい情報をタイムリーに出して、住民の理解を得る方が安く早く問題解決ができるのに、何もかもが後手後手で、余計に不安を煽り立てているは行政です。それに腹が立つのです。

ずいぶん、難しい注文だと思いませんか?
鵜呑みにしろとは言いませんが、ハナから行政に懐疑的に見られているのではないでしょうか?
「誰もが理解できる」「正しい情報」「タイムリーに出す」とは、主観的な話でしかないですよ。
『適切に処理』って、その土地に汚染物質が残っていても人が触れることがないようにすることで『適切な処理』と言われて納得できますか?
これだけでも住民の理解を得るのに時間が必要だと思いますよ。
行政にとっては、学識経験者の助言を受けながら進めている経過報告をネット上にアップし、公的な場で委員会を開催していると思いますが、これでもまだ不十分ですか?

>委員会の議事録も資料請求すれば出すのですから、疚しいことがないのなら、初めからホームページにリリースすればよいと思われませんか。

スレ主氏は、本問題の土地にお住まいですか?近隣にお住まいですか?
これだけでも利害関係はまったく変わります。
情報開示は必要ですが、大々的な発表が必ずしもすべての人に良いこととは限りません。
疚しいことがないから委員会の開催を発表されているのでしょうから。

へそ曲がりな反論をしていると思われるかもしれませんが、先にくろ氏が回答されたように、行政と学識経験者が出した見解には懐疑的に見るのに、ネット上の私ごとき者の意見は信ずるに足るのでしょうか?
『色々な意見を聞きたい』と言われるのなら話は別ですが・・・
長文かつ本旨とはずれた書き込み、失礼しました。

回答に対するお礼・補足

いつも対応いただきありがとうございます。

行政の以前の失敗は、汚染土壌を運び出して安全宣言をした後で「やっぱり残っていました」ということで、既に搬出した35000㎥の汚染土壌の処分に10億円強の処理費を出しています。
今回は、「有害物質は含まれていません」といって、圃場整備を行っている真ん中の幹線農道の盛土として10000㎥を超える残土を搬入しました。その後、住民からの通報で慌ててブルーシートをかけているのですから、行政不信になるのは当然ではないでしょうか。

私は近隣に住んでいます。農業はしていませんが、残土の運び込まれた圃場整備区域に含まれる親戚が作る米を譲り受けています。今年も耕作すれば買うつもりではいますが、おそらくこれから「風評被害」は広がるでしょう。

 素人は素人なりに、「トンネル工事で発生する掘削ズリを盛土として再利用する場合は、封じ込めやシート囲いすると還元的環境となり、砒素はかえって溶出しやすくなると考えられる。このため、酸素を含む大気に触れさせ酸化的状態にしておくことで、溶出は抑えられる。」という文言に「?」と思っただけのことです。

 それで、ここに参加される方は少なくとも私よりはこの種のことに詳しい方ばかりだからと考え、「色々な意見を聞きたい」ということです。

No.27947 【A-6】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-11 11:23:43 色々な意見 (ZWlac7

>「色々な意見を聞きたい」ということです。
それでは、
ご存知とは思いますがリンク先を紹介させていただきます。

中国地方におけるヒ素の地球化学図
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/geochemmap/chugoku/gazou/chugokuAs-s.jpg

全国のヒ素の地球化学図(拡大や移動ができます)
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/geochemmap/zenkoku/zimage/zAs/index.html

阿賀川掘削土対策検討委員会
http://www.hrr.mlit.go.jp/agagawa/agagawa/oshirase/kentouiin2.html

NPOアジア砒素ネットワークのホームページに
http://www.asia-arsenic.jp/jp-asiarea/modules/tinyd03/index.php?id=1

「環境省は1973年、島根県津和野町笹ヶ谷鉱山周辺でも、亜砒酸の製造による環境汚染で砒素中毒患者がでていることを認め、2005年10月までに21人を認定しています。」との記載があります。


工場から排出される砒素は有害ですね!同じように自然的原因の砒素も有害です。お気をつけて・・・

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。

ご紹介いただいたサイトの後段二つは知っていましたが、前段のものは知りませんでした。

これからまだいくつかトンネル工事が予定されていますが、その度に頭の痛い(主として財政問題と発注者の対応・・・もちろん、健康被害もですが)問題が出てきそうです。

No.27971 【A-7】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-13 23:25:20 産業医学 (ZWlac7

これも、ご存知とは思いますが、環境省のファクトシートには下記の記載があります。


急性の中毒症状としては、めまい、頭痛、四肢の脱力、全身疼痛、麻痺、呼吸困難、角化や色素沈着などの皮膚への影響、下痢を伴う胃腸障害、腎障害、末梢神経障害が報告されており、砒素化合物の致死量は体重1 kg当たり1.5〜500 mgと考えられています。

 慢性の中毒症状としては、砒素に汚染された井戸水を飲んだことによって、皮膚の角質化や色素沈着、末梢性神経症、皮膚がん、末梢循環器不全などが報告されています。

http://ceis.sppd.ne.jp/fs2006/factsheet/data/1-252.html

No.27984 【A-8】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-14 17:14:49 くろ (ZWl5646

今日、3回目の委員会が公開で行われましたが、質問者さまは傍聴できましたか?

さて、例の文言は突っ込みどころが多く、たしかに?と思いますが、こういうことが言いたいのかなと思える部分もあり、言葉不足なのか、他の資料も合わせてみるとわかるのかなと思いました。

>島根県は盛土した上に無害土を被せ、そのまま道路建設を進める計画でいます。
県の報道発表資料を見る限り、下記のような理由から、これは“あり”だと思います。
   ・自然的原因で溶出量基準値を超過する土であること
   ・第二溶出量は超えていないこと
   ・含有量は基準値を超えていないこと
   ・現に搬出先において新たな地下水汚染が生じていないこと
このような状況で過剰な対策を行うのは無駄遣いです。県には引き続き管理(地下水モニタリング)をしてもらい、新たな汚染が生じるような兆候が認められたときに、改めて対策を講じればよいと考えます。

http://www3.pref.shimane.jp/houdou/
0176 一般国道488号トンネル工事におけるヒ素の検出について (平成20年2月23日)
3237 一般国道488号トンネル工事におけるヒ素の検出について(第2報)(平成20年2月29日)
0184 国道488号トンネル工事におけるヒ素の検出対応と検討委員会の開催について(平成20年3月11日)

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。

今日の委員会の開催に関する情報は、島根県の報道発表資料に昨日掲載されましたが、それ以外に一般市民が知る機会はほとんどありませんでした。市のHP、会場となった駅前ビルのHPにも一切掲載されていません。
毎日県の報道発表資料をチェックする市民などほとんどいませんから、公開とはなっていますが、実質的には市民には知らされていないようなものです。(この不透明さが不信の元凶だということが理解できていない人が多過ぎます。)

さて、ご指摘のように過剰な対策は大きな無駄を生みます。(グラントワの例を見れば理解できると思います)
この無駄を少しでもなくす方策をとればよいのですが、島根県が何度も同じ失敗を繰り返していることに腹が立ちませんか。
このあたりでは、トンネルを掘ればヒ素やフッ素が出ることくらい住民は知っています。それならなぜ事前に調査して本当ことを知らせないのでしょうか。

・自然的原因で溶出量基準値を超過する土であること
・第二溶出量は超えていないこと
・含有量は基準値を超えていないこと
・現に搬出先において新たな地下水汚染が生じていないこと

くろさんは、お答えの内容から行政関係の方かそれに近い立場の方と思われますが、ここでお書きになったことを最初から公表し、住民に正しい認識を持ってもらう方がよほど時間とお金の無駄は省けると思います。

素人の通報で慌ててブルーシートをかけるようなことをする。アリバイ工作のような委員会の開催も不信感を招くだけだとは思いませんか。

この不信感が募ると住民の間に過剰反応が起き、結局は対応が後手後手になって過剰な措置を講じなければならなくなるのです。

しかし、「新たな汚染が生じるような兆候が認められたときに、改めて対策を講じればよいと考えます。」というのは、お立場上少し無責任な記述ではないかと思います。




No.27999 【A-9】

Re:砒素を含有するトンネル掘削土の処理について

2008-05-15 18:31:33 くろ (ZWl5646

私は民間の会社で働いているものです。
>しかし、「新たな汚染が生じるような兆候が認められたときに、改めて対策を講じればよいと考えます。」というのは、お立場上少し無責任な記述ではないかと思います。
お気に召さないようですが、「色々な意見を聞きたい」ということで客観的な意見を述べました。
この考え方は、土壌汚染対策法で認められた措置です。例え、汚染原因が人為的なものであっても、現に地下水汚染のない場合の措置としてモニタリングのみを行い、汚染の兆候が認められたときに対策を講じれば摂取するリスクはありません。
溶出量を超過する土があっても地下水が汚染されておらず、含有量も超過していないのだから、住民が摂取する危険性はなく安全なのです。
“安全”と“安心”は違うので、当事者は安心できないかもしれませんが、いたずらに不安を煽る意見だけあっても、ここを見ている人のためにはならないと考えています。

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