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環境Q&A

軍事による環境破壊について 

登録日: 2007年03月07日 最終回答日:2007年03月12日 地球環境 国際環境協力

No.21516 2007-03-07 12:22:22 Lily

はじめまして。大阪の主婦です。

スウェーデンの「平和に勝る福祉なし、戦争に勝る環境破壊なし」という言葉は有名ですが、実際に今、「軍事による環境破壊」の規制について国際的な話し合いの場でどのように取り組まれているのでしょうか?京都議定書の温室効果ガス削減目標の中に戦争や軍事という言葉は見つからないのですが。どなたか最近の情報をお持ちでしたら教えてください。
戦争および戦争のための軍備は人の命だけでなく地球そのものを破壊しかねないのでとても気になります。

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No.21606 【A-6】

Re:軍事による環境破壊について

2007-03-12 10:34:02 環くん

たびたび失礼します。私の書き方が下手で、あまりうまく意図が伝わらなかったようで・・・

確かに軍事により自然が守られているのは正常な状態ではありません。
私が書いた某研究者の言葉は、喜んでいるわけではなく、嘆いているのです。
蛇足とは思いますが、研究者がそんな非人間的なヤツと思われるのも心外なので。

たぶんLilyさんも感覚としてお分かりのことだとは思うのですが、
軍事問題や環境問題は「強い加害者と弱い被害者」というような単純な構図ではありません。
これが問題を複雑にしているのですが、
逆に、だからこそ、我々一市民であっても、
解決の糸口を見つけることも可能なのではないでしょうか?
(もし強大な加害者がいるのなら、
 何の力もない一市民には何もできない、ということになりますからね)
例えば、途上国の紛争の原因は資源の取り合いと貧困です。
その資源を買っているのは誰でしょう?
貧困層を作りだしているのは誰でしょう?
そう考えれば、私たちができることもあるのでは。

あと、もう一つ思い出しましたので。
国連安保理のUNCC(戦争後の国家賠償を話し合う委員会)には、
環境損害の賠償を話し合う委員会が設置されました(2000年だったかな?)。
こうした対策の抑制効果には、Lilyさんの求めるような即効性はありませんが、
きっと何か、解決のヒントになるものがあると思いますよ。

No.21558 【A-4】

Re:軍事による環境破壊について

2007-03-09 13:45:42 環くん

ちょっとLilyさんの書きぶりが気になったので、
質問に対する回答にはなっていませんが、再度失礼します。

軍事大国・軍事産業云々という面は確かにあるでしょうが、
はたしてそれだけでしょうか?
国であれ企業であれ、人間が動かしている以上、
どうしてもダブルスタンダードで動くことがありますから、
誰かが壊していて、誰かが守っている、という二元論ではなく、
いろいろ違う視点から考えてみてはどうでしょう?
同じ資料でも、いろんな見方ができると思いますよ。

あと皮肉な例ですが、
軍事によって保護されている自然もあることはご存知ですか?
(ま、意図せざるものではありますが)
有名なのは朝鮮半島の非武装地帯ですね。
領土問題でもめている所では開発ができないので、
他にも同じように自然が「守られている」所も多いんですよ。
私が会ったある研究者は、苦笑いしつつ、
「希少な野生生物は政治的に難しい所にばかり残っている」
と話していたことがあります。

回答に対するお礼・補足

環くん、再びきていただいてありがとうございます。

たしかに「戦争はないほうがいい」と誰もが思っているはずなんですが(軍需産業関係者以外は)、いろんな考えの人や国から成り立っているこの地球なので、なかなか現実はそうはいかない、ということは確かにあると思います。ただ、ここは環境についてのページですので、戦争や軍備による環境破壊が無規制に行われている、そしてそれは一般人に知らされないところで行われていることに危機感を感じて書き込ませていただきました。そいういことに目をつぶるのではなく、常にチェックし、情報公開を求める必要があると思うのです。

後半の話題については、たしかに平和で豊かになると人間は自然を壊してインフラ整備し、建物を建て、水や空気を汚してしまいますね。治安が悪かったり貧しかったりアクセスが悪いために開発から取り残されて、貴重な自然や古い町並みが残っている、という例もよくありますから。日本はこの平和な60年間でどれだけの自然を破壊し、海外の資源をも奪ったか。自分自身の問題として考えていきたいと思います。

軍備によって守られている自然は、学者さんにとっては貴重な研究材料だとは思いますが、好ましい形ではないと思います。天然の動植物は残っていても、地雷や不発弾が埋まっていたりしますよね。
宇宙的な視点で見ると、人間がさっさと絶滅することが地球や宇宙にとって一番よいことだ、という考えもあります。私は、そこまで自虐的になっちゃったら生きている意味がなくなりそうなので、何とかそうならない道を願っているのですが。自然災害は避けられないとしても、戦争は人間が授かった「言葉」の力で無くすことができると信じたいです。
自然と人間って、どうしても共存できない運命なんでしょうか・・・


No.21531 【A-3】

Re:軍事による環境破壊について

2007-03-07 18:19:27 Dr.ゴミスキー

 ケースは異なりますが、軍縮を呼び掛けながら軍事産業のトップセールスを行う大統領もいます。

 戦争は、資源の浪費でもあり、人権無視と環境破壊の最大の要因です。このことを知りながら戦争(経済侵略と主権侵略)を行う政治家がいる限り解決しない課題とも思えますが・・・。

回答に対するお礼・補足

Dr.ゴミスキーさんへ

「戦争または戦争に備えることによってもうかる人たちがいる」ということが諸悪の根源で、それがなくならない限り軍事による環境破壊は食い止めることができそうもありませんね。
せめて私たちにできることは、少なくとも日本がそういう国にならないようにすることでしょうね。
「美しい国」もいいけど、それより「戦争のない美しい地球」をめざしたいものです。

No.21529 【A-2】

Re:軍事による環境破壊について

2007-03-07 17:57:49 東京都 / ちしゃ

京都議定書関連で関連するQ&Aが過去にありました(解決はついていないのですが)
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=131

回答に対するお礼・補足

ちしゃさん、ありがとうございました。
他国で活動する軍隊が発するCO2をどのようにカウントするかという問題ですね。6年前に比べて、今はもっと米軍の行動範囲が拡がり、環境破壊もグローバルにまき散らしていると思います。「軍事機密」という逃げ道があるので情報公開もほとんどされていないのではないでしょうか?
別の資料で調べてみたところ、リオ地球サミットでは、アジェンダから「軍」という言葉をすべて削除するようにアメリカが圧力をかけたとのことです。京都議定書でも同じような圧力があったのかもしれません。
もしこのような「軍事による環境破壊は別枠で規制なし」という現状が本当だとしたら、環境保護活動をしている私たちがもっと声を上げなければならないと感じているのですが・・・なかなか実態がわかりません。

No.21527 【A-1】

Re:軍事による環境破壊について

2007-03-07 17:31:09 環くん

1972年の国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」の原則26には、
「人とその環境は、核兵器その他のすべての大量破壊の手段の影響から
免れなければならない」という宣言があります。
(ちなみにこの項目は、日本の提案によるものです)
つまり国連は軍事的脅威から守るべき対象として、
「人間」だけでなく、「環境」も視野にいれているということになりますね。

まぁ原則は原則として実際は、環境を守るために軍縮をしよう、
などという理想論がそのまま通るわけがないので、
できることから徐々にやっているようですね。

例えば、UNEP(人間環境宣言に基づいて設立された)には、
コソボ紛争を機にPost-Conflict Branchという部署が設立され、
紛争によって破壊された環境の調査・復元の活動を行っています。
下記ページにあるレポートが参考になると思います(英語ですが)。
http://postconflict.unep.ch/

ついでに、国連大学のシンポジウムにも関連した話題がありましたので、ご参考までに。
http://www.fasid.or.jp/shuppan/symposium/hokoku-heiwa.html

回答に対するお礼・補足

環くん、ありがとうございました。初めて投稿したので、さっそく回答をいただいてとても嬉しいです♪

国連が何もしていないわけではないということがわかってちょっと安心しました。
でも、このような地道な努力を追い越すような軍拡競争が繰り広げられていることも現実ですね。国際社会を軍事大国が牛耳っているという構図が続く限り、希望がないように思いますが・・・

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