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環境ニュース[海外]

国連環境計画、泥炭地の気候ソリューションとしての可能性を評価

環境行政 環境基準】 【掲載日】2022.12.05 【情報源】国連/2022.11.17 発表

 国連環境計画UNEP)は、報告書「全球泥炭地アセスメント」を発表した。泥炭地の全球評価は、2008年以来初となる。世界の陸地の3〜4%を占める泥炭地は、土壌炭素の3分の1を貯蔵し、水循環、防災、希少種の保護等に重要な役割を果たすが、すでに5000万haが乾地化・劣化し、毎年50万haが人間活動により消失する。転用後の泥炭地からは、人為起源温室効果ガスの4%が排出されている。このままでは、泥炭地からの排出だけで、2℃目標達成に必要な排出上限の12%、1.5℃目標達成に必要な排出上限の41%を占めてしまう。一方、泥炭地は気候ソリューションとして大きな可能性がある。泥炭地の保全・再生・持続可能な利用によって、2030年までに全生態系で実施される取組で実現する排出削減量の10%が確保される。費用効果もきわめて高い。報告書は、各国政府に対し、グリーンファイナンス、エコシステムマーケット、炭素市場等の官民の資金調達メカニズムを活用して効果的な取組を実施するよう提言し、特に泥炭地の多い国は泥炭地を国別約束(NDC)に含めるよう推奨している。
国連環境計画

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