国連環境計画、地球の危機を解決するための青写真を示す新たな統合報告書を公表

【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2021.03.08 【情報源】国連／2021.02.18 発表

　国連環境計画（UNEP）は、地球の危機（気候・生物多様性・汚染）に対処し未来を守るための青写真を示す新たな統合報告書「自然と調和した平和構築（Making Peace with Nature）」を公表した。
　温暖化、絶滅危惧種の激増、汚染由来の疾病による早死など、環境劣化は貧困・飢餓撲滅、持続可能な経済成長、平和な共生社会の構築等を妨げている。こうした環境危機は相互作用し、併せて対処してこそ効果的だという。
　第5回国連環境会議（UNEA-5）に先立ち、報告書は地球を包括的に守るための行動の緊急性について強い論証を提示。行動の呼びかけを強め、社会の全レベルの関係者が意思決定に参加する必要性を強調、持続可能な世界の構築を目指す重要な行動として、
1）自然資本を織り込んだ経済実績評価（政府）、
2）ワンヘルス・アプローチ、生物多様性の野心的目標の強化（国際機関）、
3）化石燃料への融資停止、生物多様性保全・持続可能な農業への革新的融資（金融機関）、
4）自然との関係の再考や習慣変容（個人）
等を提言している。環境を重視して新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の世界的大流行からの復興を目指すグリーンリカバリー計画は持続可能性への転換を促す絶好の機会だという。
【国連環境計画】