一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界経済フォーラム、CO2低減が困難な産業部門の排出は微減したが目標には遠いと報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2025.01.07 【情報源】国際機関/2024.12.12 発表
世界経済フォーラム(WEF)は、CO2低減が困難な産業部門のエネルギー移行に関する報告書「ネットゼロ産業トラッカー2024」を発表した。同部門は、鉄鋼、セメント、アルミニウム、基礎化学品、石油・天然ガス、航空、海運、トラック輸送の8業種で、世界排出量の40%を占める経済の基幹。
2023年の排出量は前年比0.9%減で、航空、セメント、石油・ガスの減少幅が大きい。
エネルギー関連排出の1.3%増と対比すると、削減の意義は大きいという。
また、同部門の総需要は2023年に2019年比9.2%増加したが、生産単位当たり排出量は、アルミニウム、セメント、基礎化学品、航空、トラック輸送の5業種で減少した。
低炭素電力の使用、石炭使用の削減、効率化、リサイクル金属の利用などの成果である。
しかし、高金利、政治的不確実性、貿易障壁、新技術の普及遅延などにより、2050年排出実質ゼロ目標達成ははるかに遠く、30兆ドルの追加投資が必要だという。
なお今回から業種分類のアンモニアが基礎化学品に変更された。
【世界経済フォーラム】