一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、暑熱関連の死亡や健康影響に対する監視や備えの重要性を指摘
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2024.12.12 【情報源】/2024.11.27 発表
欧州環境庁(EEA)は、ブリーフィング「暑熱の健康影響」を公表した。これによると、1980〜2023年に欧州で記録された異常気象・気候関連死の95%が熱波に起因する。
気温上昇への適応措置を講じなければ、高齢化が進む欧州社会に一層深刻な影響が出る恐れがある。
38ヶ国(注)のうち、暑熱による健康影響を監視している国は20ヶ国、同影響に備えるための行動計画がある国は21ヶ国だという。
EEAは、(特に、最も影響を受けやすい人々の)暑熱関連の死亡や健康影響を防ぐための行動計画の土台として重要なのが、死亡や健康影響の監視だと説明する。
また、熱波などの異常気象の際に的を絞った緊急対応をとることや、長期的な行動計画を策定しておくことが極めて重要であり、このためには暑熱関連の死亡や健康影響に関するタイムリーで信頼性の高いデータの収集が不可欠だと指摘する。
こうした監視やデータが、実行した行動計画の影響軽減効果の評価や暑熱関連死の予測、早期警報システムの整備に役立つことにも言及し、強化すべき取組も挙げている。
(注)欧州環境情報観測ネットワーク(Eionet)を構成するEEA加盟国と協力国
【欧州環境庁】