一般財団法人環境イノベーション情報機構
東京ガス、オーストリアのプロジェクトから非在来型由来LNGを初めて受け入れ
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.04.07 【情報源】企業/2015.04.02 発表
東京ガスは、オーストリアのLNG(液化天然ガス)プロジェクトから、非在来型天然ガスに由来するLNGを4月2日に、東京ガス袖ケ浦LNG基地(千葉県袖ケ浦市)で受け入れた。長期契約に基づく非在来型天然ガス由来のLNGの受け入れは日本で初めてだ。受け入れ量は一般家庭約22万世帯の年間都市ガス使用量に相当する約7万tだった。このLNGは、英国のエネルギー大手、BGグループがオーストラリア北東部のクイーンズランド州で推進するクイーンズランド・カーティスLNGプロジェクトで生産された。同プロジェクトは、同州のスラット盆地を中心とする石炭層に存在する、非在来型の天然ガス「コール・ベッド・メタン(CBM)」をカーティス島で液化し、LNGとして出荷する。
CBMは、石炭層にある微細な亀裂の表面に吸着している天然ガスで、オーストラリアでは2000年代に入って本格的に開発が進み、現在では同国の天然ガス消費量の約12%を占める。非在来型天然ガスは、技術的・経済的に開発が難しかった天然ガスの総称で、CBM、シェールガスや、浸透性の低い砂岩に含まれるタイトサンドガスなどを指す。
東京ガスは、カーティスLNGプロジェクトに関してBGと、LNGと権益の売買についての契約を2011年3月に結んだ。LNG売買は2015年から20年、年間120万t購入する契約を結び、権益はガス田の1.25%を取得した。東京ガスがLNGを受け入れるのはこれで5カ国(オーストラリア、ブルネイ、マレーシア、カタール、ロシア)11プロジェクトにのぼる。【東京ガス(株)】