一般財団法人環境イノベーション情報機構
不法投棄は1ヶ月に7万5000件 全国のデータを初公表
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2005.03.22 【情報源】イギリス/2005.03.02 発表
イギリスで、3月2日、不法投棄に関する全国のデータが初めて集計され、公表された。これは、環境・食料・地方省や環境庁、地方自治体協会が協力して2004年に設立した、不法投棄データベース「Flycapture」の報告によるもの。このデータベースにより、政府は、初めて、全国の不法投棄の全体像を把握できるようになった。今後、不法投棄の動向を見極め、ホットスポットを特定し、予算などを重点化するのに役立つと期待される。
なお、「Flycapture」はデータの収集だけでなく、不法投棄の詳細な内容をつかみ、環境庁や地方自治体、警察などが協力して、不法投棄を行う車を追跡、押収するのにも役立っている。
今回の報告の概要は以下のとおり。
●イングランドとウェールズでは、およそ35秒に一度不法投棄が行われている。1ヶ月の件数は7万件以上。
●不法投棄で一番多いのは、黒いビニール袋に詰められた家庭ゴミで、主要道路沿いに捨てられるケースが多い。
よく不法投棄されるものの順位は、(1)家庭ゴミ、(2)冷蔵庫などの白物家電、(3)建設・解体・改築に伴う廃棄物、(4)庭の剪定くずなど、(5)産業廃棄物 となっている。
また、よく不法投棄される場所の順位は、(1)道路沿い、(2)公共地、宅地、駐車場、公園など、(3)裏路地、(4)田園道、(5)私有地・産業用地など となっている。
●不法投棄の清掃にかかる費用は、1分間に100ポンド(約2万円)。
●トラックによる不法投棄は毎日40件。
●2004年7月から12月の間、冷蔵庫や食器洗浄機など2万8000台の台所用電化製品が不法投棄された。
●2004年の6ヶ月間、地方自治体が不法投棄の清掃にかけた金額は、2400万ポンド(約48億円)に上る。【イギリス環境・食糧・地方事業省】