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タンポポ 環境用語

作成日 | 2009.10.15  更新日 | 2015.01.23

タンポポ

タンポポ   【英】dandelion  

解説

キク科タンポポ属の総称。日当たりのよい草地に生育する。葉は叢生し倒披針形で切れ込みがある。春、花茎を出し、黄色または白色の頭花をつける。柄のある白色の冠毛がついた小さい実がつき、風に乗って飛び散る。若い葉は食用になる。

日本に生育するタンポポは、もともと日本に生育していた「在来タンポポ」と外国から日本に入って帰化した「外来タンポポ」がある。

在来タンポポ」は、地方によって少しずつ形が変形するため、エゾタンポポ(北海道・本州北部)、シナノタンポポ(中部以北)、カントウタンポポ(関東地方)、カンサイタンポポ(近畿地方)、シロバナタンポポ(関東地方以西)、ツクシタンポポ(九州)など多くの種に分類されていたが、近年、染色体を調べることなどにより分類の見直しが進められている。なお、タンポポは平地ばかりでなく、ミヤマタンポポ(タテヤマタンポポとも言う)など中部地方の高山に生育するものもある。

日本で見られる「外来タンポポ」のうち、従来、実(痩果)の色が茶色のものをセイヨウタンポポ、桃色がかったものをアカミタンポポと呼んできた。しかし、原産地のヨーロッパでは、これらはさらにたくさんの種類に分類されており、日本に入ってきた「外来タンポポ」が、これらのうちの2種類のみではないと考えられている。

外来タンポポ」が市街地など人為的改変の著しい土地に多く、一方、「在来タンポポ」は田園地域など自然環境が良好に保たれている土地に多いという分布特性と判別が比較的容易であるという形態的特性から、従来は「環境指標種」として優れているとされてきた。ところが近年、形態上はほぼ「外来タンポポ」と区別のつかない「在来タンポポ」と「外来タンポポ」の雑種が報告され、「環境指標種」とすることが問題視されている。

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