RoHS適用除外の動向
登録日: 2014年07月07日 最終回答日:2014年07月11日 健康・化学物質 有害物質/PRTR
No.39791 2014-07-07 11:13:48 ZWlef1 調査人
小生、家電関連の部品ASSYメーカで環境負荷物質の調査を主業務
としております
最近、川下のメーカ殿よりRoHS適用除外の不使用について問い合わせ
が多数入っており
(特に真鍮に対する鉛の適用除外6(c)について)
川下メーカ殿からは、
・代替材の有無
・加工の問題点
・材料変更による材料コスト&加工コスト
・対応納期
の問い合わせがあります
川上の部品サプライヤーさんに相談させてもらいますと
・代替材はSi系とBi系がある
・加工は不良率は上がるができなくはない
・材料加工コストは回答できる
・納期は要相談
とお答えいただけるのですが
切削屑を回収しリサイクルする関係上、従来の鉛含有材と鉛フリー材
を混在して流通させることはできない
また、Si系鉛レスもBi系鉛レスも混在できないため、どの材料を使う
のか統一してもらわないと対応できない
と連絡をいただきました
その旨川下に回答したところ、
「川上でどの材料を使うのか統一見解を出せ。うちはそれに従う。
ただし、動向を見て対応、適用除外の延長使用は認めない」
とのこと
そもそも、本当に適用除外は廃止されるのか?延長の可能性は?
統一見解を決めるべきは川下メーカにあるべきだと思うのですが
各メーカバラバラの見解でどうしたものやら・・・
複数の材料(鉛あり、Si系鉛レス、Bi系鉛レスなど)を各社ごとに
対応させるには複数の製造ラインを増設する必要があり、
とんでもないコストになりますし、材料切り替えのコストすら渋る
川下メーカがそんなコストを受けてくれるはずないですしね・・・
そこで、現在の業界動向を把握したいのですが、(材料協会、メーカ等)
どこか動向を公開しているサイトはありませんでしょうか?
公的なものだけでなく、皆様の関連される業界の動向もお教えて
いただけると幸いです
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No.39798 【A-1】
結論は「まだ様子見」
2014-07-09 20:30:17 todoroki (ZWl7727
思い当るところを調べてみましたが、実態が見えてきません。
どうも各社 本命:再延長、対抗:再延長だけど今までより期限短縮
穴:適用除外で廃止 ぐらいに見ているようです。
一般情報だとこちらなどをご参照ください。→http://j-net21.smrj.go.jp/well/rohs/qa/393.html
もう少し調べてみますので、まだQを閉じないでおいてください。
なお具体的企業名は、自社を含め明らかにしないので、その点ご了承ください。
(公開しているデータを除く)
(2014.07.12 加筆)
日本電機工業会では、2014年度の事業計画の中に、
「RoHS 適用除外延長申請と各国製品化学物質規制の適正化を実現致します。」と記述しています。
→https://jema-net.or.jp/Japanese/info/data/keikaku_H26.pdf
業界としても、「代替素材はあっても、素材コストの上昇,不良品率の増加などで、
コストアップは免れないから適用除外は時期尚早」と見ている証左と思われます。
一企業ではなく工業会全体の意見がまとまってくるので、当工業会の結論を見ている企業は
多いと思われます。
(2014.07.13 再加筆)
日本伸銅協会でも、2種類の鉛レス黄銅快削棒をパンフレットに掲載しています。
質問者の調査人さんがおっしゃるようにBi系とSi系です。
→http://www.copper-brass.gr.jp/shindouhin/Pbless.html
BiもSiも、Pbほど有害性のある元素ではなさそうですが、
両合金がリサイクル市場で混ざってしまうとまずいので、
どちらかに決めないとRoHSの適用除外にはならないと思います。
結論:川下企業には「今やってもコストアップするだけです。まだしばらく動向調査を
継続してはいかがですか?」
と回答する でいかがでしょう?
回答に対するお礼・補足
貴重な情報、本当にありがとうございます
弊社に強く「自主的に」適用除外廃止を強く要請されているメーカ殿がこちらの
協会に堂々と名を連ねているのを見て思わず苦笑いがでました
当然、今後のことも考え研究、調査は行っていきますが、取りあえずの社内指針は
打ち出せそうです
これを盾に、動向無視で鉛レスを要求されてくるメーカ殿と戦い、川上に迷惑を
かけない様に話を進められるよう努力します!
本当にありがとうございました
No.39802 【A-2】
Re:RoHS適用除外の動向
2014-07-11 06:47:17 暇人 (ZWle05e
・適用除外が延長されるのか廃止されるのか
もしいずれの企業も延長申請しなかった場合は確実に廃止されますが、
御社に調査依頼した川下企業としては「代替はあります」と回答された時点で延長申請を行うことはできなくなります。
技術的な代替できない理由を説明できない限り、延長申請できないからです。
わずかな望みとして、言及されているSi系またはBi系の鉛フリー素材が欧州では普及しておらず、
欧州の企業か業界団体が延長申請してくれる可能性もゼロではないと思います。
・煮え切らない川下企業について
製品がEUに上市されるまでの手番や在庫消化も考慮して、
適用除外が廃止される半年前とか1年前には遅くとも切り替えに動くはずですが、
万が一、前述したわずかな望みが実現して適用除外が延長された暁には、
おそらく当面は既存の適用除外ありの部材を使い続け、
代替材が他社によって普及してコストが手慣れてから切り替えたいのが本音だと思われます。
・Si系かBi系か
さすがに電気電子機器に対してケイ素が禁止されることは将来的にもあり得ないと思うので、
他の条件が同じなのであればSi系のほうがRoHSとかREACHとかで今後規制されるかどうかという観点で無難ではないでしょうか。
(別にビスマスが有害ということもないと思いますが)
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます
川上、川中としては
「材料があるかないかで言えばあるが、現実的な値段で生産するには
材料の統一が必須条件」
って明確な答えが出てるのですが
川下から
「材料の変更を命じたらコストを負わなきゃいけないから、川上が
自主的に切り替えてくれるのを強く期待」
っていうのでループしているんですよね
とある川下メーカさんは、弊社は環境に関心が強く、他社の動向関係なく
適用除外廃止を推進しますので、川上メーカ殿が「自主的に」切り替えて
くれることを強くお願いします
って馬鹿なことおっしゃってますしね・・・
「口はだすけど、金はださん!誰か判断して旗を振れ!私はそれについていく」
っていうスタンスが業界全体に蔓延していて困りものです
弊社の様な川中中小が振ってもしょうがないのですが、誰が旗を持っているか
解らないのが最大の問題なのでしょうかね
川下が責任を持つべきだし、次点でも川上材料メーカだと思うのですが
なにもわかっていない営業から「お客さんが困っているんだ!どうにかしろ!」
と言う電話が毎日の様に入ってきてノイローゼになりそうです・・・
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