最終沈殿池のアオコ対策について
登録日: 2008年07月19日 最終回答日:2008年07月26日 水・土壌環境 水質汚濁
No.28764 2008-07-19 10:25:04 ZWl8e32 風林火山
2系列のOD(OD2池、終沈2池、塩素混和池1池)を管理しています。
昨日、2系終沈にだけアオコ?が繁殖し、あっという間に緑色になり、本日は抹茶状態となりました。pHは8.6程度まで上がりました。
約10年間この処理場の管理をしてきましたが、今までは一度もこのような経験はありませんでした。
昨日、気がついた時点での処置として、早く系外に出す為流入分配増、返送量減、余剰の引き抜きストップなどで水の入れ替えを試みました。
終沈は円形で直径16m、有効水深3m、容量602m3で、水量だけの計算では1日あれば十分入れ替えは可能です。しかし、緑色なのは表層部だけなので越流トラフの内側に設置されているバッフルで止められてしまい系外への搬出は無理でした。
本日の追加処置として終沈全面に散水し水面を常時波立たせて増殖を抑えるようにしましたが根本的な解決にはなりません。
究極の対策として遮光シートを張り、光合成を止めればよいのでしょうが費用がかかりすぎます。(ブルーシートでも効果があるなら予算的に可能ですが)
そこでこのようなトラブルを経験された方がおられましたら、どのように対処したのか教えて戴けませんでしょうか。
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No.28776 【A-1】
Re:最終沈殿池のアオコ対策について
2008-07-20 20:56:44 みっちゃん (ZWl8a13
制御要因としては、光、温度、窒素燐などの栄養塩類の三つを減少させることが根本です。
光は遮光の費用が高額ならば無理でしょう。ただ、ブルーシート程度でも相当違うと思います。ブルーシートはやったことはありませんが、紗(薄い黒い布)を一枚かぶせるだけで相当効果があります。
温度は夏ではての打ちようがないでしょう。
栄養塩類は、水処理の状況を変えることにより効果があると思います。
ただODは窒素処理能力の高い処理方法なので、流入水質か処理状況に変動がありませんでしたか。
物理的にろ過する方法もあります。
最後の手段は薬品ですが、これは水槽などにはよく使用されていますが、沈殿槽には使えるか不明です。
回答に対するお礼・補足
連休中にも拘らず早速の回答ありがとうございます。
当処理場は観光地の排水を受けており、オフシーズンとオンシーズンでは流入量は倍以上違います。
18日終業式で夏休みがスタートし水量が急増しました。
ですから処理状況に当然変化はあるのですが、でもそれは今年が初めてではなく、供用開始時からそうでした。
今まで流入水のピークに備え、相応の準備はしてきましたのでなぜ今年だけ?という気持ちがあります。
窒素はよく取れていると思いますが、燐が高めなのでそれが一因かもしれませんがそれも今年に限ったことではありません。
今日、第3弾の対策として表層部の水だけポンプアップし、系外に出しました。まだ沢山残ってますが・・・
明日(21日)朝からブルーシートを張ろうと思っています。
また情報があればよろしくお願いします。
No.28783 【A-2】
Re:最終沈殿池のアオコ対策について
2008-07-21 12:14:52 匿名 (ZWl9a47
バッフル内の水面上に構造物が出てなければ、発泡スチロールの板やアルミ箔を貼った発泡スチロールのシート(ホームセンターとかに売ってます)を水面に浮かべるのも遮光の効果がありそうです。
この方法は、小島貞男先生が浄水場の貯水池のアオコ対策として開発した方法を真似たモノです。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
遮光する=シートを被せる しか頭に無かったですが直接水に浮かべて遮光するという方法もあるのですね。歳のせいか頭が硬く全く考えたこともありませんでした。歳はとりたくないですね(-_-;)
スカムスキマーがありますが2日くらいなら運転を止めればその方法も可能と思います。
本日、処理場にあるブルーシートを張ってみました。終沈の約4分の1の面積です。
風は無かったので幸いでしたが夕立があり、シートに短時間で雨が溜まり、水面近くまで垂れ下がった為、スカムスキマーが過負荷を出してしまいました。
水が溜まるのでブルーシートはあきらめ、園芸用遮光ネット(60%カット)はどうかな?と考えています。
ブルーシートよりは高いですが水が溜まらないのと風が抜けるので良いのではと思っています。発泡スチロールの値段も見て考えて見ます。
No.28811 【A-3】
Re:最終沈殿池のアオコ対策について
2008-07-24 18:54:25 papa (ZWl998
アオコの発生は初耳ですが、ODの二沈にはバッフル板にウキクサが繁殖しているのはあちこちの処理場でよく見かけます。
越流トラフの防藻対策として、遮光寒冷紗を張っている処理場がありました。農業用資材としてJAさんなどで大面積のものがかなり安く入手できます。
工事用シートに比べてきわめて軽く作業性もいいし、降雨や風にも支障が少ないと思います。
遮光率は様々な製品がありますので、お試しいかがでしょうか。(参考)
http://www.dio-chemicals.co.jp/products/farm/net.html
発生したものがアオコ(ミクロキスティス)かどうかも検鏡で確認してみる必要があると思います。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
リンクまで貼って頂き恐縮です。
ホームセンターばかりに気を取られ、田舎に住んでいながら農協の存在を忘れていました。
たぶんスプリンクラーによる散水が効いた?のだと勝手に思っているのですが昨日(23日)にはほぼ解消し、pHも7.1まで下がり透視度も100以上に回復しました。
ただ今後のこともあるのでこの機会に1池分だけでもネットなり、発泡スチロール板なりを常備しておこうと思っています。
また、このQ&Aをプリントし、マニュアルとして次の世代に活用したいと思います。
今回、このトラブルに対処して改めて分かったことがあります。
10年間水質の良く似た処理水を作ってきただけで同じ水は一度たりともなかったと言うことです。
今まで偶然何も無かっただけで、また違う問題が発生する可能性は毎日あると言うことですね。
No.28849 【A-4】
Re:最終沈殿池のアオコ対策について
2008-07-26 21:13:39 匿名 (ZWlb745
スプリンクラーが効いたということから推測すると、おそらく、バッフル内の水が直射日光で温められ、かつ、水面を攪乱する風や雨がなかったため、温かい水が水面で蓋をする「水温成層」が形成されたのかもしれません(お風呂でよくある、上部の水だけが熱くて、底の水が冷たい状態)。
アオコが増殖する要因として、みっちゃんさんが挙げました3点のほかに、もう一点、「水の滞留時間が長い」ことが挙げられますが、バッフル内で「水温成層」が形成されることによって、バッフル内の水の滞留時間がアオコの増殖に十分な時間を超えてしまった考えられます。
水温成層を形成して水面で蓋をしている水よりも、水温の低い水をスプリンクラーで散水すると対流が起こり、「水温成層」が破壊されます。結果、バッフル内の水の滞留時間が短くなり、アオコの増殖を抑制されたのではないか考えられます。
遮光以外の方法として、水温成層の形成を抑止し、かつ、個液分離に影響でない程度のゆるやかな撹拌も効果がありと考えられます、つまり、冷たい水をスプリンクラーで散水する方法は理にかなっているということです。
スプリンクラーでの散水は、遮光シートを張るより簡便ですし、なにより保管する場所が小さく済みます。
スプリンクラーのノズルも農業用資材で豊富にありますので、より効果の高いスプリンクラーでの散水方法も考えみてはどうでしょうか。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
固液分離に影響の無い緩やかな攪拌については、ゆっくりと回っているスカムスキマーもある意味では攪拌といえないことも無いですが、表面を撫でているだけで攪拌までの機能はないのでしょうね。
散水した水と終沈の水温にどの程度の温度差があったのか調べていませんが、汚泥を巻き上げるほどの強い対流ではなかったようですから精々5度くらいの差だったのでしょうかね。
スカム破砕、消泡を目的にセンターウェル内に散水ノズルがついていますが使ったことはありませんし、無駄な設備のような気がしています。
ネットの購入と平行して、この配管を改造して終沈に散水できるように考えてみます。
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