土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
登録日: 2006年04月24日 最終回答日:2006年04月26日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.16250 2006-04-24 07:04:00 まるは
こんにちは。
土壌汚染対策法分析での数値の取扱についてどのように考えれば良いのか分からなくなりました。
私自身、現場の人間ですので数値に対する考え方に弱いところが有りまして。。。。(^_^;)
お詳しい方がいらっしゃいましたらご教授ください。
(社)土壌環境センターの「土壌汚染対策法に基づく調査および措置の技術的解説」の「Appendix-13 補足事項」に記載がある溶出量調査の定量下限値及び数値の取扱について報告値は有効数字2桁、3桁目以降切り捨て表示とあります。
このとき定量下限付近の数値はどのように処理すれば良いのでしょうか?
六価クロムの定量下限値が0.01mg/lのとき、0.0581と出た場合には、
@定量下限値未満は切り捨てると0.05mg/lで基準満たす。
Aとにかく四捨五入すると、0.06mg/lで基準超過。
それから、シアンに至っては定量下限値と基準値が同じなので全くもって困ります。
このように定量下限をまたいだ時の判断がよく分かりません。
よろしくお願い致します。
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No.16263 【A-1】
Re:土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
2006-04-25 13:12:13 BATA (
>@定量下限値未満は切り捨てると0.05mg/lで基準満たす。
>Aとにかく四捨五入すると、0.06mg/lで基準超過。
>
有効数字は2桁で表示ということですから、例示の0.0581という分析結果の場合、0.058までが有効で、3桁目にあたる”1”が四捨五入の対象となります。
ということは、0.058mg/Lというのが分析値になると思います。
また、0.0502という分析値であれば、0.050mg/Lで基準値を満たし、0.0508という分析値であれば、0.051mg/Lで基準値超過となります。
ただ、数値の丸め方には、JISに規定がありますので、よくお読みになることをお勧めします。
ここでも、よく質問があるのですが、定量下限値と基準値を間違えて捉えないように注意して下さい。
回答に対するお礼・補足
ご回答有り難うございました。
No.16267 【A-2】
Re:土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
2006-04-25 16:56:58 ぴかちゃん (
質問を拝見して「あー確かに気になる!」と思わずうなづいてしまいました。
以下はあくまでも弊社における社内規定ですので、参考程度でお願いします。
まず、弊社では定量下限値より下の桁については、分析結果として表示しないことになっています。
これは、定量下限値より下の桁については、機械及び分析手法の精度的に必ずしも正しいものであると保証できないためです。
このため、質問者さまが示されたような事例では、0.0581mg/Lは0.05mg/Lとして結果を報告しています。
それにしても本当に気になりますねえ・・・一度環境省に質問状を出してみたほうがいいかもしれませんね。
回答に対するお礼・補足
ご回答有り難うございます。
環境省に質問状を出してみるのが良いかも知れませんね。
No.16275 【A-3】
Re:土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
2006-04-25 23:30:40 てんとうむし (
しかし、明快な解答は得られませんでした。具体事例があれば個別に相談してほしいとの解答だったと思います。
「土壌汚染対策法に基づく調査および措置の技術的解説」も「Appendix-13 補足事項」は後付で追加されているので、この点自体に混乱があるんじゃないんでしょうか。
ぴかちゃんさん同様、定量下限以下の結果については信頼性が低いので、その部分で基準超過になったりならなかったりでは良くないのかもしれませんね。
個人的感想ですみません。
No.16277 【A-4】
Re:土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
2006-04-26 08:04:38 筑波山麓 (
分析機器は日進月歩で発達しており、環境庁告示等が制定された当時より、精度良く測定できるようになっております。また、吸光光度法であれば、10mmセルで不足ならば50mm、100mmセルで測定し、定量下限値を下げることは可能です。
現在の計量証明事業者の力量で、定量下限値が地下水基準の1/10、シアン化合物が0.1mg/Lということはありえません。これら数値よりさらに低いところまで定量可能です。
「土壌汚染対策法に基づく調査および措置の技術的解説」の「地下水基準の1/10」はこの定量下限値で十分であるという意味に解釈すべきものと考えております。
昔、大手の顧客から指摘されたことですが、『「0.05mg/L」という報告形式では、0.045〜0.054の間であり、基準値超か未満か不明である。「0.04○mg/L」または「0.05○mg/L」とすれば、基準値超または未満が判然とするので、基準値の1/10まで数値を記載してくれ。』ということがありましたが、この顧客の指摘した意味も含まれているかもしれませんね。
シアン化合物、アルキル水銀、PCB、有機りんの4物質ついては、法で「検出されないこと」の意味がそれぞれ0.1mg/L、0.0005mg/L、0.0005mg/L、0.1mg/Lと決められており、この4物質についてはこれ以下まで測定できても、報告上、これらの数値をもって「検出せず」等で報告することとなります。
地下水の六価クロム基準値が「0.05mg/L」ですから、解説より地下水基準の1/10ですから、六価クロムの場合、「0.0581」であれば、「0.058」の2桁にまるめ、報告することが正しいと思われます。
私は、基準値超の場合は、細心の注意を払って、再アッセイ(再々アッセイもある)を行い、確認し、前もって顧客に連絡のうえ、報告をさせておりました。
(解説なので公定法に該当しないと考えるが)、一私企業の社内規定より「公定法」が優先することは当然のことと考えます。社内規定で公定法とは相違する行動を起こすときはそれなりの実証データ、理論武装をしておくことが必要と思いますがどうでしょう。
No.16278 【A-5】
Re:土壌汚染対策法分析での数値の取扱について
2006-04-26 09:14:25 ぴかちゃん (
もちろん社内規定は公定法に基づいて計量士等有資格者が定めたものです。
また、定量下限値については基準値と同値ということはまずありません。基準値の1/10以下を達成するのは最低ラインの前提ですし。
もちろん妨害物質の存在、試料が少量過ぎて・・等によって目標の定量下限値を達成できない場合などは、その旨顧客に対して明確に確認を取ってから報告しております。
以上のように対応しておりますので、現在の所、先に例示したように定量下限値と基準値がほぼ同値で判断に困るといった事例には遭遇しておりません。
そういう状態にならないように定量下限値を下げるなどの工夫を常にするということが大切なのでしょうね。
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