COD測定の再現性を高めるコツを教えて下さい。
登録日: 2005年12月13日 最終回答日:2005年12月15日 水・土壌環境 水質汚濁
No.13774 2005-12-13 10:46:42 グリーンパルサー
排水処理装置のメーカーに勤務しています。
処理対象としている原水のCODは10〜200ppmで、pHは5〜9程度です。
COD測定は社内で行っていますが、皆さんが測定精度、再現性を高めるために行っているコツを教えて下さい。
因みに、私の工夫は、
1.原水の導電率からNaCl換算で塩素イオン濃度を求め、硝酸銀の投入量を決定する。(硝酸銀投入量のバラツキによる測定結果のバラツキが無くなる)
2.ビュレットには10mLのものを使用する。(25mLビュレットは太くて過マンガン酸カリウムで滴定する際に目盛が読みにくい)
3.冷蔵保管していた原水サンプルの場合、予め25℃に温度調節してから測定する。
4.過マンガン酸カリウムとシュウ酸ナトリウムには、N/40の市販品を使用する。(試薬のファクターを疑う必要がない)
5.高濃度原水を蒸留水で希釈してCOD測定を行う場合、原水をC1ppm,V1mL、蒸留水をC0ppm,V0mL、両者の混合水をC2ppm,V2mlとし、次式で計算する。
V2=V0+V1
C2V2=C0V0+C1V1
C0=(C2V2-C1V1)/V0
(JISにある計算式とは異なります)
などです。
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No.13778 【A-1】
Re:COD測定の再現性を高めるコツを教えて下さい。
2005-12-13 13:47:42 papa (
経費節約もありJISの1/10量にしてます。
汽水域や海域隣接事業所でない場合には十分な量です。
>2.ビュレットには10mLのものを使用する
電動タイプで安いのがいろいろ出まわってます。ボトルアダプターで市販標準液ボトルがそのまま使える機種がたくさんあります。(参考)
http://www.justis.as-1.co.jp/j2006/web/JProductDetail.aspx?sid=&catalog=GE&group=200311014783&prodno=02504701
>3.冷蔵保管していた原水サンプルの場合、予め25℃に温度調節してから測定する。
沸騰水浴維持のために水面にプラスチックボールを浮かべて蒸発の温度低下を防いでいます。沸騰水浴の維持はかなり重要です。
>4.過マンガン酸カリウムとシュウ酸ナトリウムには、N/40の市販品を使用する。(試薬のファクターを疑う必要がない)
希硫酸・硝酸銀溶液も市販品があります。
硝子フラスコの内壁が荒れてくるとブランクが高くなるので、超音波洗浄はせず定期的に全数更新してます。
終点は目視でもORPでも慣れれば大差ありません。
希釈水のグレードはあまり影響がないみたいです。一応規定のグレードとしてます。
SSが多いとサンプリング誤差も出ます、そういう検体では再現性云々を考慮する意味もあまりないと思います
回答に対するお礼・補足
早速の回答、ありがとうございました。水浴の維持方法はもう一工夫してみます。フラスコ内面のアレによる誤差は全く知りませんでした。大変、参考になりました。
No.13782 【A-2】
Re:COD測定の再現性を高めるコツを教えて下さい。
2005-12-13 16:46:51 半人前計量士 (
ポイントは
@妨害物質の除去
硝酸銀は過剰に!正確に計算して入れるのも大事ですが、塩化物イオンの濃度に関連してますので時には塩素イオン濃度測定では不十分な時も考えられます。特に水処理の時、酸化剤なんかに次亜塩素酸なんか使われるとやっかいですよ!
ApHはのチェックも
硫酸を入れて酸性にしますがこの酸性度がもし不十分だと値に影響しますのでお気を付けて!
B水浴の管理
一番重要でしょうね。常に管理を!
測定方法事態があまり分析としては再現性の無いものですから、時に時間後差、人的誤差なども考慮して測定の誤差の多いきさその物をデータ収集してみることをおすすめします。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございました。新製品開発の片手間で水質分析しているので、なかなか、腕前があがらず、困っています。測定対象は生物処理と凝集沈殿処理の後で、活性炭処理前の水が殆どなので、pHや酸化剤には気がつきませんでした。硝酸銀は過剰に入れたいのですが、経費も削減したいので、公定法にある必要最低限量を入れるために、計算で投入量を決めることにしました。硝酸銀が過剰だと、周囲の光と反応して焦茶色に濁るという話もあるそうです。
No.13845 【A-3】
Re:COD測定の再現性を高めるコツを教えて下さい。
2005-12-15 22:17:28 きら (
CODに限らず測定には誤差が必ず生じます。
最近では、誤差・ばらつき・再現性等を含めて「不確かさ」と呼ぶようになってきています。
この不確かさの確認方法には、いろいろな方法がありますが、まず手始めにブランク(空試験)を同時に3〜5個程度用意し、同時に測定してばらつき(標準偏差・変動係数)を求めます。
次に、測定の手順(フロー)を一つ一つできるだけ細かく書き出し、特性要因図を作成します。
最初から、きちんとした特性要因図を作ろうとすると大変ですので、後から修正・追加することを想定し作成します。
特性要因図の中で、ばらつきが大きくなっているものから順に対象実験を行い誤差の程度を確認していきます。
遠回りのようですが、確実に分析の腕を上げるには地道に努力するしかないと思います。
参考までに、過去にこのQ&Aでも分析精度・不確かさ・定量下限・検出下限等について取りあげられています。
検索してみてください。
回答に対するお礼・補足
きらさん、ありがとうございました。測定の正確さと精度を高めるため、原因となる要因を少しずつ排除しているのですが、思いもよらない原因は見過しがちです。きらさんのCOD測定のコツがあれば、ご教授下さい。
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