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環境Q&A

溶融スラグ等の経年変化による安全性について 

登録日: 2005年06月22日 最終回答日:2005年06月30日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.11142 2005-06-22 08:25:57 たろう

最近、溶融スラグや焼却灰等を用いたリサイクル製品が多くありますが、これらの製品に関する「経年変化による安全性」の考え方や試験(証明)方法についてお教え下さい。
また、リサイクルせずにセメント固化した上で埋立処分されているものについても、経年変化により重金属が溶出してしまうということはあるのでしょうか。
よろしくお願いします。

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No.11154 【A-1】

Re:溶融スラグ等の経年変化による安全性について

2005-06-23 08:24:22 K

>最近、溶融スラグや焼却灰等を用いたリサイクル製品が多くありますが、これらの製品に関する「経年変化による安全性」の考え方や試験(証明)方法についてお教え下さい。

ここ2、3年の話は知らないのですが、5年ほど前には評価する公的な試験がなかったように思います。
ヨーロッパの方では、廃棄物を建設材料あたりに使う場合の溶出試験方法や基準値が決まっていたように記憶しています。(オランダのNEN7345等)
いずれにせよ、経年変化による安全性の評価方法としては溶出試験か抽出試験で行うことにはなると思います。
下手に日本で1台しかないような装置を用いますと、試験方法の再現性なんかが確かめられませんので。

>また、リサイクルせずにセメント固化した上で埋立処分されているものについても、経年変化により重金属が溶出してしまうということはあるのでしょうか。

埋立地の状態が変わると溶出してくる可能性がなきにしもあらずといったところでしょうか。
例えば、酸にセメントがさらされるような状態が続き、pHが中性付近になってきますと、セメント自身が溶け出しますので、封じ込めた有害物質だけでなく、セメントからクロムなんかが溶け出す可能性があります。

No.11156 【A-2】

Re:溶融スラグ等の経年変化による安全性について

2005-06-23 11:01:55 君山銀針

経年化評価そのものではないですが、溶融スラグや焼却灰をコンクリート原料などに再利用するための品質の規格化は進んでいます。EICネットの中を検索しても情報がありますよ。

http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=6462 によると、セメントの原料・燃料に汚泥、焼却灰を利用していくために、平成15年11月20日にセメントのJIS規格(JIS R5210 ポルトランドセメント)(塩化物イオン値)などを改正

http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=4914&oversea=0 によると、平成15年3月時点でコンクリート用溶融スラグ細骨材の標準情報「TR A0016」と道路用溶融スラグ骨材の標準情報「TR A0017」が公表され、JIS化に向けて検討開始(TRはJIS化検討段階の新技術標準情報)

上記は日本規格協会のTR情報を見ると 現在もまだTRのままのようです。http://www.webstore.jsa.or.jp/webstore/JIS/FlowControl.jsp?bumon=A&viewid=JIS/html/jp/TrList.htm&lang=jp

http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=3361 によると、平成14年7月20日付けで、都市ゴミの焼却灰を主原料としたエコセメントの品質、原材料、製造方法、試験方法、検査、表示、報告事項などを規定する日本工業規格「JIS R5214」を制定

経済産業省 環境JIS策定中期計画の改定(17年3月)
http://www.meti.go.jp/press/20050318004/20050318004.html
【平成17 年度制定・改正する主な規格】
3R製品の需要拡大に資する規格として骨材では(土木・建築)、土木及び建築に用いるコンクリート用再生骨材、道路用溶融スラグ骨材、コンクリート用溶融スラグ骨材。

リサイクル素材のJIS動向は日本工業標準調査会:政策の紹介-環境JISのページ http://www.jisc.go.jp/policy/environment.html
や日本規格協会 http://www.jsa.or.jp/default.asp などを参照いただけると幸いです。

ほかには 中環審と産構審自動車リサイクル法検討時の資料、廃棄物溶融スラグについて
http://www.meti.go.jp/kohosys/committee/summary/0001184/0001.html なども参考になると思います。

No.11166 【A-3】

Re:溶融スラグ等の経年変化による安全性について

2005-06-23 21:16:26 たろう

Kさん、君山銀針さん、ありがとうございます。

しかし、スラグや焼却灰製品の使用にあたっての基準はあっても、それに対する経年変化については、やはり実際に使ってみてからの溶出試験等でしか安全性の確認はできないのでしょうね。

No.11277 【A-4】

Re:溶融スラグ等の経年変化による安全性について

2005-06-30 19:06:48 ぴかちゃん

経年変化の評価には使えないかもしれませんが、
平成17年3月20日付けで新JISが制定されております。

JIS K 0058-1
スラグ類の化学物質試験方法−第1部:溶出量試験方法
JIS K 0058-2
スラグ類の化学物質試験方法−第2部:含有量試験方法

私の会社の顧客で溶融スラグの分析についてこの方法を
使用してほしいとの依頼があって始めて知りました。

冒頭部分に、「環境に対する安全性の調査を行う」と
いう名目が掲げられていましたので一応書いてみました。

参考になればよいのですが・・・

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。早速調べてみます。

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