一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本で観測史上2番目の高温や豪雨、海面水位上昇を記録 「気候変動監視レポート 2004」
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2005.03.31 【情報源】気象庁/2005.03.31 発表
気象庁は2005年3月31日、同庁ホームページに「気候変動監視レポート 2004」を公表した。このレポートは04年の日本と世界の天候、温室効果ガスやオゾン層の状況を報告しているもの。
日本の天候については、年平均地上気温の平年差が+1.01℃と観測史上2番目に高い記録を残したこと、年降水量の平年比が113%に達したこと、長期的な海面水位を監視している13の観測地点中、6地点で1970年以降の最高値を記録したこと、日本国内3か所で測定されている二酸化炭素濃度が03年より微増し、378.3ppm〜380.3ppmとなったことが報告されたほか、各地に大被害をもたらした集中豪雨と度重なる台風上陸について、その発生要因を分析。
集中豪雨は日本付近に停滞する前線に暖かく湿った空気が流れ込み、次々と同じ場所で雨雲が発生・発達を繰り返したこと、台風上陸はフィリピン付近から日付変更線にかけての対流活動が活発で、その北側にある太平洋高気圧が強められ平年より北上していたことが要因であると指摘している。
一方、04年の世界の年平均地上気温の平年差は+0.45℃で1880年以降4番目に高い値となったこと、地球全体の二酸化炭素濃度は03年のデータで産業革命以前の平均的な濃度280ppmより約33%増加した373.7ppmに達したことが報告されている。
なお、豪雨などの異常気象と気候変動の関係、温暖化に関連する情報などについては、同庁が05年9月に刊行する予定の「異常気象レポート(7)」でも詳細を報告する予定だ。【気象庁】