一般財団法人環境イノベーション情報機構
2004/2005年南氷洋鯨類捕獲調査船団が帰国
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2005.03.30 【情報源】水産庁/2005.03.30 発表
2004/2005年の南氷洋鯨類捕獲調査に従事する調査母船調査母船「日新丸」、調査標本採集船「勇新丸」、「第2勇新丸」、「第1京丸」、目視専門船「第2共新丸」が05年3月31日に午前11時に横浜の山下埠頭と山口県下関市のサンセイ(株)下関工場に入港することになった。南氷洋鯨類捕獲調査は、国際捕鯨委員会(IWC)を設置した国際捕鯨取締条約第8条に基づき1987/88年から開始された調査。クジラをとりまく南氷洋の海洋生態系の解明を目的に、ミンククジラの自然死亡率、加入率、群の住み分け状況その他の関連データを収集してきた。
18回目にあたる今回の調査では、調査船団が04年11月12日に山口県下関港より出航。南氷洋5区及び6区西側の海域を調査対象海域とし、クロミンククジラ440頭を捕獲し、1頭あたり100項目に上るデータを収集した。
またクロミンククジラ1,711群4,400頭やザトウクジラ、ナガスクジラ、シロナガスクジラを目視で確認するという成果があったほか、これらの鯨類に対しての個体識別用写真撮影や、バイオプシー標本採取、衛星標識の装着などの調査活動、計量魚探やXCTD(深度水温塩分記録計)、EPCS(表層生物環境モニタリングシステム)などの観測機器類を用いた海洋環境調査も同時に行った。
なお採集したミンククジラのデータは今後分析を行なった後、IWC科学委員会に提出する予定だ。【水産庁】