一般財団法人環境イノベーション情報機構
違法伐採対策強化、アフリカの気候変動対策強化で文書作成 G8環境・開発大臣会合
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2005.03.23 【情報源】環境省/2005.03.19 発表
2005年3月17・18日の両日、英国ダービーシャーでG8環境・開発大臣会合が開かれた。今回の会合は、05年7月に開催されるG8グレンイーグルズ・サミットの主要テーマとして、アフリカ問題、気候変動、違法伐採が取り上げられる見込みであることから、これらのテーマについて各国担当大臣が意見交換を行うことが目的。
17日は環境大臣会合、18日は開発大臣会合と環境・開発大臣の合同会合が開催され、このうち環境大臣会合ではブレア・英首相が議長を務める「アフリカ委員会」の報告書を踏まえ、アフリカの気候変動への対処能力強化を支援する必要が確認されたほか、生物多様性保全についてフランス政府が05年1月に開催した「生物多様性、科学及びガバナンスに関する国際会議」の成果が高く評価された。
また合同会議ではアフリカ問題、気候変動、違法伐採が議題となり、これらの問題について今後G8として取組むべき事項を盛り込んだ「森林違法伐採対策に関するG8閣僚声明」、「アフリカと気候変動に関するG8議長総括」がまとめられた。
「声明」は森林や野生生物に関連する法規の施行能力、木材生産国への支援、二国間貿易協定などを通じた違法伐採対策−−の強化を盛り込んだほか、グレンイーグルズ・サミットでの更なる検討ののち、対策の進展状況を点検するための会合を06年6月までに開催すると明記。
また「議長総括」はアフリカ諸国が気候変動に対し脆弱であり、早急な対処が必要であることを指摘した上で、(1)アフリカの科学・技術能力向上と自発的な気候リスク対処への支援、(2)アフリカ開発政策上の気候リスク点検のための優良事例ガイドラインの作成、(3)気候変動対策と国際的な開発支援の統合促進−−などの措置を約束。さらにグレンイーグルズ・サミットや05年9月開催のミレニアムレビューサミットなどの場での今後の議論進展を期待するとした。【環境省】