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環境ニュース[国内]

伊方原発1号機の排気筒、詳細調査でひび21か所に

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.01.31 【情報源】原子力安全・保安院/2005.01.28 発表

 四国電力(株)伊方原発1号機の原子炉補助建家排気筒に平成16年12月にひび割れが発見された件で、四電は平成17年1月28日付けで、原因と対策に関する報告書を原子力安全・保安院に提出した。
 ひびは当初、排気筒内面に12か所あるとされたが、詳細調査の結果、最終的に排気筒水平ダクト部に15か所、直ダクト部に5か所みつかり、うち水平ダクト部・直ダクト部の接続鋼材全周溶接部で確認された最長のひびは長さ約2メートル73センチにも及んでいた。
 このほか、原子炉補助建家排気筒と構造の似ている格納容器排気筒でも、接続鋼材全周溶接部に長さ約1メートル37センチの腐食したひび割れが1か所みつかったとされている。
 なお四電は、補助建家排気筒と格納容器排気筒の接続鋼材全周溶接部のひびは接続鋼材の隙間から雨水が浸入したことにより腐食が発生・進展し、シール溶接部の内外面を貫通したと推定。ほかの19か所のひびは、排気ファン運転によるダクト内部の圧力変動でダクトが振動し、力がかかりやすい溶接部の端の部分に金属疲労が起こりひびが発生したとまとめた。
 さらにこれに対する対策としては、(1)補助建家排気筒・格納容器排気筒水平ダクト部で、屋外にある断続溶接部間の隙間にシール材を塗布し雨水による腐食防止を図ること、(2)補助建家排気筒・格納容器排気筒の水平ダクト部に補強鋼材を追設し、振動を低減させた構造のものに取替えること、(3)補助建家排気筒直ダクト部のひび割れ発生箇所を撤去し、同様のステンレス鋼板で復旧するとともに、振動低減を図るための振動抑制用サポートを追設すること、(4)排気気筒の点検要領を定め管理すること−−などの内容を示した。
 報告を受けた保安院はこの推定原因と対策を妥当なものと判断。他の原発への適用も考えるとしている。【原子力安全・保安院】

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