一般財団法人環境イノベーション情報機構
硫酸ピッチ 16年9月30日までの不適正処分量を環境省が公表
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2005.01.05 【情報源】環境省/2004.12.28 発表
環境省は平成11年4月1日から16年9月30日までに全国で確認された硫酸ピッチの不適正処分についての調査結果をまとめ、16年12月28日に公表した。硫酸ピッチは灯油と重油を混ぜて不正に軽油を製造する際に副産物として生じる有害物質で、不法投棄が後を絶たない。健康被害のほか大気・水質・土壌を汚染する可能性がある。
発表によると、不適正処分の件数は12年度以前が14件、13年度38件、14年度35件、15年度75件、16年度上半期分は41件とあまり変わっていないが、不適正処分量をみると、12年度以前がドラム缶約3,441本分なのに対し、13年度約は5,629本分、14年度は約1万5,677本分、15年度は約2万5,971本分、16年度は上半期だけで7,973本分とおおむね増加傾向を示している。
また不適正処分量のうち不適正保管が約66%、不法投棄が約26%で、その実行者は排出事業者や収集運搬業者など複数が関与しているケースが30%と最も多く、排出事業者の20%、その他の19%がこれに続き、実行者が不明なケースも10%にのぼっていた。
また今回の調査では、不正軽油製造の際、軽油を精製するために添加された活性白土、活性炭の残滓(スラッジ)の不適正処分状況についても併せて調査されたが、その結果では16年度上半期までに、件数にして167件、量にしてドラム缶4万3,444本分のスラッジが不適正処分されたことが判明している。【環境省】