一般財団法人環境イノベーション情報機構
大型ペットボトルの詰め替え義務 2006年から廃止
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2004.09.08 【情報源】/2004.08.23 発表
オランダのファン・ヘール国務大臣は、2006年1月1日から、1リットル以上の大型ペットボトルに対する詰め替え義務(リフィル義務)を廃止することを明らかにした。オランダでは、現在、大型ペットボトルにはデポジットがかけられており、回収後に再び飲料を詰めて、15回から20回、再利用されている。しかし、この制度は、店舗や問屋で場所をとり、物流も増え、特別な生産ラインも必要とされるなどデメリットもあった。このため、メーカーやスーパーの多くはワンウェイ容器を好んだようだ。
一方で、小型のソフトドリンクボトルは、デポジット・再利用制度の対象となっておらず、回収もされずに、家庭ゴミや路上のゴミになって消えている。
調査によれば、大型ペットボトルに詰め替えを義務付ける制度が無くとも、小型ボトルが回収されるようになれば、同じような環境上の目的を達成できることが分かった。2006年以降も、大型ペットボトルに対するデポジットは引き続き維持されるが、メーカーは、大型ペットボトルをリサイクルに回す(新しいボトルや他の製品の生産に活用する)こともできるようになる。これは、欧州委員会の設定する、域内市場の要求事項に、一層適合した形となる。欧州委員会は、現行の詰め替え制度に固執することは、モノの自由な移動を妨げるものだと考えている。
なお、小型ボトルの回収・リサイクル方法をどのようなものとするかは、メーカー次第である。小型ボトルの回収に関するパイロット調査は、産業界が環境上の目的を遵守できることを示す必要があり、もし、駄目な場合は、小型ボトルにもデポジット制度を導入することが合意されている。また、2006年1月1日までに、散乱ゴミの中の小型ボトルや空き缶を、2001年と比べて80%削減できなかった場合、これらの容器に対して、デポジットが導入されることとなっている。【オランダ住宅・国土計画・環境省】(英語版)