１６年度夏期全国星空継続観察で参加者募集開始

【環境学習 こどもの環境学習】 【掲載日】2004.07.30 【情報源】環境省／2004.07.30 発表

　環境省は平成１６年７月３０日、全国星空継続観察（スターウォッチング・ネットワーク）の１５年度冬期観察の結果と１６年度夏期観察実施計画を発表した。
　全国星空継続観察は、参加者に大気汚染や光害など大気環境問題への関心を高めてもらうことを目的に、昭和６３年から毎年夏期と冬期に実施している星空観察。
　１６年１月１１日から１月２４日にかけて実施された１５年度冬期観察では、全国３４６団体、延べ３，４９１人が参加し、肉眼による天の川の観察や双眼鏡による「すばる」の観察などを行った。
　このうち天の川の観察で高い高度にあるペルセウス座付近、中高度にあるふたご座付近、低高度のいっかくじゅう座付近−−の３地点の見え方を比較した結果では、高度が高いほど「星が見えやすい」という回答の割合が高くなり、地上に近いほど人工光の影響を受けていることが判明した。
　また「すばる」の観察では規模の大きな都市ほど明るい星しか見えず、またあらゆる規模の都市で年々星が見えにくくなっている傾向が確認された。
　観察ではさらに全国２３地点の定点観察地で撮影したアルデバラン星を中心とする夜空のカラースライド写真から「夜空の明るさ」を求め、都市規模別の比較を実施。今回の結果では都市規模が小さくなるほど夜空が暗く星がよく見える傾向が引き続き読みとれたが、どの都市も夜空の明るさが横ばいか、明るさが増す傾向を示していた。
　なお１６年度夏期観察は、１５年８月６日から８月１９日までを観察期間として実施する予定で、今回は１４年度以降中断していた星空の写真撮影と空の暗さの客観的測定を再開する。
　１６年度夏期観察への参加については、都道府県・政令指定都市・中核市の大気環境担当部局などで受け付けている。【環境省】