一般財団法人環境イノベーション情報機構
神栖町の井戸水汚染問題 健康被害救済事業対象者が121名に
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.07.21 【情報源】環境省/2004.07.20 発表
茨城県神栖町内の井戸水の中から高濃度の有機ヒ素化合物ジフェニルアルシン酸が検出され、周辺住民に手足のしびれなどの健康被害が発生している件で、環境省の臨床検討会は平成16年7月10日、健康被害救済事業の対象者に申請した人のうち、2人を事業対象者に加えるとともに、他の14人を事業対象外にすることを決めた。救済事業の対象となるのは、申請者のうち飲用井戸水、爪、毛髪などからジフェニルアルシン酸が検出された者。対象者として認められた人に対しては、健康診査の実施、医療費の自己負担分と療養手当の給付が行われる。
16年7月5日までに444人が申請を行ない、7月10日の検討会判定分を入れて、これまでに総計121人が救済事業の対象者として認められ、268人が対象外と判断されたことになる(審査中55人)。
ジフェニルアルシン酸は戦後製造されていない化学物質。汚染があった地域の周辺には第二次世界大戦中に旧日本軍の中央研究所と航空隊の神之池飛行場が設置されていたことがあり、これらの施設との関連が推測されている。【環境省】