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環境ニュース[国内]

IEA 省エネ努力・CO2排出削減傾向の鈍化に警鐘

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2004.03.18 【情報源】/2004.03.02 発表

 国際エネルギー機関(IEA)は、3月2日、近年、石油消費国において、エネルギーの節約やCO2排出削減のペースが落ちてきていると警鐘を鳴らす報告書を公表した。
 「石油危機と気候変動:IEA諸国における30年間のエネルギー使用」と題された報告書は、IEAが設立された1973年から今日に至るまでの、エネルギー利用やCO2排出量の変化を分析したもの。エネルギー効率や、経済構造、所得、ライフスタイル、エネルギー価格、エネルギーミックスなどの要因が、どのようにエネルギー使用やCO2排出量の変化に影響を及ぼしたかが検証されている。
 報告書によると、IEA諸国では、1973年以降、経済成長とエネルギー消費のデカップリングが進み、GDP1単位の生産に要するエネルギーは、3分の1減少した。しかし、産業部門を中心に石油使用量は減っているものの、運輸部門での石油使用量はこれを相殺するほど増加している。
 近年の問題としては、ほぼ全ての国で、1980年代後半から、あらゆるセクターで省エネ率が低下してきており、GDP当たりのCO2排出量の減少傾向も鈍ってきていることが指摘されている。IEAは、オイルショックを契機にエネルギーの効率化が進んだものの、1985年以降、石油価格が下落し、同じペースで省エネを進めようというインセンティブが失われたためだ としている。1990年におけるIEA諸国からのCO2排出量は、1973年より若干増加した程度だったが、1990年から2001年にかけては13%も増加している。【IEA】

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