一般財団法人環境イノベーション情報機構
2002年度POPsモニタリング結果を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.01.15 【情報源】環境省/2004.01.15 発表
環境省は2004年1月15日までに、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」の対象化学物質についての2002年度モニタリング調査結果をまとめ公表した。POPs条約は、環境中での残留性が高いPCB、DDTなど12種類の化学物質の製造・使用の禁止、排出削減などの措置を決めた条約。2001年5月に採択され、2004年中の発効が見込まれている。
今回は12物質のうち、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく常時監視を実施しているダイオキシンとフラン、調査着手時点で高感度分析法が確立していなかったトキサフェン、マイレックスを対象外とし、計8物質について水質、底質、大気、生物中の濃度が調査された。
その結果、全調査地点の8割を超える地点でPOPsが検出されたが、大枠としてはこれまで同省が実施してきた、化学物質環境汚染実態調査(通称:黒本調査)の結果と大きな違いは見られず、日本周辺のPOPs濃度レベルはほぼ横ばいか低減傾向にあると判断された。
なお今後のモニタリングの課題としては、何カ所かで確認された局所的な汚染を疑わせるケースについての継続監視、国内に大きな汚染源が考えにくい分布パターンを示したDDTなどについての東アジア、地球レベルの長距離移動を視野にいれた監視、解析が必要だと指摘された。【環境省】