小泉首相とロシア首相が共同声明　京都議定書批准問題、環境協力盛り込む

　２００３年１２月１６日、小泉首相と訪日中のロシアのカシヤノフ首相は１６日中に行った会談の結果を踏まえた共同声明を発表した。
　声明は日露行動計画に基づき、あらゆる分野で両国関係を発展させ平和条約交渉を継続していくこと、２００４年４月以降の早期に日ロ貿易投資促進機構を設立させることを謳っているほか、ロシア太平洋沿岸に通じる原油パイプラインの建設が東シベリアや極東地域の発展にとって重要であることを示した。
　環境問題については、日本側がロシアの京都議定書の早期批准を要請したことが明記され、ロシア側が「経済に与える影響の評価が終了した後に京都議定書批准が行われる」と回答したことも盛り込まれたほか、環境保護分野での日・ロ二国間協力の深化が両国の利益に貢献するとして、今後も協力を強化すること、北方四島での環境共同調査など協力に関する意見交換を継続することが示された。【首相官邸】