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環境ニュース[国内]

核融合科学研の重水素実験についての公害調停が打ち切り

環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2003.11.13 【情報源】総務省/2003.11.12 発表

文部科学省核融合科学研究所(岐阜県土岐市)周辺の住民らが、同研究所が計画中の重水素実験中止を求める公害調停を申請していた事件で合意がまとまらず、平成15年11月12日までに公害等調整委員会による調停打ち切りが決まった。
 この事件は岐阜県外15都県の住民を含む8,138人が、重水素実験が実施されると、(1)トリチウム(三重水素)漏出による水質・大気汚染、(2)中性子漏出による健康被害、(3)風評被害、(4)高圧線による電磁波障害、(5)核融合炉爆発に伴う大気汚染−−などの危険が高まるとして、国に実験中止を求めていたもの。
 10回に及ぶ調停が行われ、公害等調整委員会が(一)トリチウムや中性子の発生量、回収・保管量、処分量など実験に関係する情報の公開、(二)地元自治体や学識経験者を構成員とする技術評価会による実験の安全性審査、(三)調停申請人らに対する実験安全管理計画についての説明の実施−−などを内容とする調停案を提示したものの、国側と住民らの主張の隔たりが縮まらなかった。
 このため合意が成立する見込みがないとして調停打ち切りが決まった。公害紛争処理法では調停当事者間に合意が成立する見込みがないときは、調停委員会が調停を打ち切ることができるとしている。【総務省 公害等調整委員会】

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