一般財団法人環境イノベーション情報機構
河川の外来種対策事例集を公表
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2003.09.02 【情報源】国土交通省/2003.08.20 発表
国土交通省は「河川における外来種対策の考え方とその事例―主な侵略的外来種の影響と対策―」と題する外来種対策の事例集を平成15年8月20日までにまとめた。国土交通省では、河川の生物層に外来種が影響を与えている問題に対応するため、平成10年に「外来種影響・対策研究会」を設置し、とるべき対策について検討を重ねてきた。
また同省が14年に全国の河川管理者にアンケート調査を行った結果では、約4割の現場で外来種問題が存在していると報告された一方で、問題がある現場の約6割で対策が実施されていないことが判明している。
今回の事例集はこのアンケート時に河川管理担当者から「実際の外来種対策事例をまとめた情報を提供してほしい」といった要望が多く寄せられたことを受け、作成されたもの。
特に河川の生物層に大きな影響をもたらしていると考えられるハリエンジュ、アレチウリ、オオブタクサ、セイタカアワダチソウ、ホテイアオイ、シナダレスズメガヤ、ネズミムギ−−などの7種の外来植物、ブルーギル、オオクチバス、コクチバスの3種の魚類を取り上げ、その特徴や影響、各地で実施されている対策事例をまとめた。
国土交通省では今後、この事例集を参考に河川管理の現場で外来種対策を実施していく方針。また外来種問題に関する調査・研究、対策についても引き続き充実を図るとしている。【国土交通省】