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環境ニュース[国内]

日本の投資家の社会的責任投資への取り組み、米英と差が明らかに

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2003.07.02 【情報源】環境省/2003.06.27 発表

 環境省は平成15年6月27日までに、「社会的責任投資に関する日米英3か国比較調査報告書−我が国における社会的責任投資の発展に向けて」をまとめ公表した。
 この報告書は、日米英3か国の個人投資家(有効回答数日本人1,670人、米国人309人、英国306人)へのアンケート調査結果と機関投資家に対するアンケート・ヒアリング調査結果をもとに、エコファンドなどの社会的責任投資(注1)に対する日米英3か国の投資家の認知度や取り組みの比較を行ったもの。
 このうち個人投資家についての調査では、日米英とも「社会的責任投資ファンドに関心がある」とする意見が60%を超え、関心度にはあまり差がないことが判明した。ただし実際に社会的責任投資ファンドを購入した人の割合は米国が12%、英国が6.1%なのに比べ、日本は1.2%と低い状況であった。
 一方、機関投資家についての比較ではさらに顕著な差が明らかになった。
 日本の場合、エコファンドなどの個人向けの投資信託を設定・運用する投資信託会社が、投資対象となる環境優良企業を選別するくらいしか社会的責任投資へのアプローチ方法が見られないのに対し、米国の投資信託会社は、各企業に株主として社会的責任への取り組みを働きかけるなど、より積極的な動きが見られる。また英国では投資信託会社のほか、公的年金、私的年金、保険会社も、社会的責任を考えた優良企業の選別や企業への働きかけを行っていた。
 環境省では今回まとまった内容を踏まえ、金融部門での環境配慮を進めるための具体的な施策を検討していきたい考え。

(注1)社会的責任投資=環境問題への対応、消費者保護など、企業の社会性や倫理性といった要素を投資基準にした投資のこと。【環境省】

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