一般財団法人環境イノベーション情報機構
EPAと連邦農務省 家畜糞尿による水質汚濁規制を強化
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2003.01.10 【情報源】/2002.12.16 発表
EPAのホイットマン長官と、連邦農務省のヴェネマン大臣は12月16日、すべての大規模集約的畜産経営体に対する許可制度を拡大し、もって家畜糞尿や排水からアメリカの水を保護する最終規則を公表した。現在、年間で約5億トンの家畜糞尿が、およそ23万8000の畜産経営体から発生している。1982年から1997年までの間で、大規模な経営体の数は51%増加している。
従来の規則では4500の経営体が対象となっていたが、新たな規則では、全国で1万5500の畜産経営体が対象となる。規制の強化により、すべての大規模集約的畜産経営体に対して、許可の取得、年間報告書の提出、家畜糞尿および排水の取扱いに関する計画の策定と実施が求められる。またこの規則は、家畜糞尿等の土壌への散布に対し規制を設け、すべての主要な畜産部門を対象とするほか、大規模集約的畜産経営体の年間報告書を通して公衆の情報に対するアクセスを拡大するものである。新規則により、水域における窒素過多、富栄養化、また、飲用水中の病原菌の削減が期待される。なお、議会は、新たな規則への遵守を支援するため、2002年農業法案において、土壌および水質の保全に関するプログラムに対し209億ドル(2兆5000億円)の資金を追加した。【EPA】