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環境ニュース[国内]

バイオマス資源の総合的な利活用戦略が閣議決定

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2002.12.27 【情報源】農林水産省/2002.12.27 発表

 農林水産省、文部科学省、経済産業省、国土交通省、環境省の5省が共同で取り組んでいるバイオマス資源の総合的な利活用についての戦略「バイオマス・ニッポン総合戦略」が平成14年12月17日の閣議で決定された。
 バイオマスは動植物・微生物・有機性廃棄物など生物由来の有機性資源のこと。日本国内にはエネルギーや製品に活用できるバイオマス資源量は年間発生量約9,100万トンの家畜排せつ物、同約1,900万トンの食品廃棄物をはじめ、十分な量があるが、収集が困難で高効率の利用技術の開発がされていないことなどから、これまで有効活用されていなかった。しかし、バイオマスの有効活用は、循環型社会形成、地球温暖化防止(植物バイオマスの燃焼時に放出されるCO2は、光合成により大気中から吸収したCO2の再放出であり、大気中のCO2を増加させない)、農林漁業、農山漁村の再活性化、競争力のある産業の育成−−といった観点からも求められるようになっている。
 今回策定された「戦略」では、「バイオマス利活用技術の開発促進」、「地域の特性に応じた展開」、「循環型社会形成、地球温暖化防止を踏まえた全国的な利用推進」の3つの視点から、それぞれに具体的な数値目標を明示した。
 例えば地域レベルでは「廃棄物バイオマスを炭素量換算で90%以上、未利用バイオマスを炭素量換算で40%以上活用するシステムがある市町村を500程度構築する」との目標を設定。全国レベルの目標としても「廃棄物バイオマスが炭素量換算で80%以上活用され、未利用バイオマスが炭素量換算で25%以上活用される」などを盛り込む野心的な内容だ。
 更にバイオマス資源の利活用推進のための課題を整理。課題ごとに、基本的な取り組み方針や4省が実施する具体的な行動計画を提示している。【農林水産省】

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