一般財団法人環境イノベーション情報機構
兵庫県、木質バイオマス事業開始 官民協働で「兵庫モデル」
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2017.01.18 【情報源】地方自治体/2016.12.01 発表
生野工業団地(兵庫県朝来市)内に木材を燃料にする「朝来バイオマス発電所」が完成し、営業運転を始めた。未利用木材の搬出から発電までの工程を一体で行う官民連携の「兵庫モデル」として、木質バイオマス事業の普及を促進する。同事業は、間伐後に放置されたままの木材を燃料チップに加工し、発電燃料として利用する。兵庫県がまとめ役となり、朝来市、兵庫県森林組合連合会が兵庫みどり公社、関西電力と共同で取り組む。
未利用木材の搬出から乾燥、燃料チップ製造、燃料チップを活用した発電までを官民協働で行う事業スキームは国内初。関西電力グループとしても初めての木質バイオマス燃料専焼発電所となる。
年間6万3000トンの未利用材と燃料チップを取り扱い、県森連が生野工業団地内の工場で燃料チップに加工する。燃料チップは関電エネルギーソリューションが建設した朝来バイオマス発電所のボイラーに入れ、燃焼した熱で蒸気タービンを回して発電する。
発電出力は5600kW。年間発電電力量は約3700万kWhで、これは一般家庭約1万2000世帯分の年間使用電力量に相当する。二酸化炭素(CO2)排出削減量は約1万8000トンを見込む。