一般財団法人環境イノベーション情報機構
トヨタ自動車、CO2排出量削減へ駆動系を一新、新型ハイブリッドシステムを導入
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.12.08 【情報源】企業/2016.12.06 発表
トヨタ自動車は、CO2排出量削減に向けて駆動系を一新した。新型のハイブリッドシステムやエネルギー損失を抑えるエンジン、軽量化した自動変速機を導入する。搭載車種を2017年度以降拡大し、2021年には日本、米国、欧州、中国で年間販売台数の60%以上にする。これによって、2015年に自社が販売した新車の平均と比べ、CO2排出量を15%以上削減する。ハイブリッドシステム「マルチステージTHS II」は、現行のハイブリッド車(HV)「プリウス」に採用した小型・軽量・低損失化技術を継承しながら排気量2.5L用のシステムを改良した。高速走行時の効率を向上させるとともに、高車速域でもエンジンの間欠運転を可能にして燃費性能を高めた。新エンジンの高燃焼効率・高出力との相乗効果を発揮する。
プラグインハイブリッドシステムも改善した。モーター走行に加えて発電機のモーターを走行用にも使用するシステムで、電気自動車(EV)での力強い走行を実現した。大容量リチウムイオン電池を採用し、プラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」でEV走行距離を60km以上にする。新エンジンは2.5Lガソリン車用とHV用で、世界最高水準の熱効率を達成した。
自動変速機は、ギヤがかみ合う時のエネルギー伝達ロスを削減して伝達効率を高めると同時に、小型軽量化して燃費性能の向上につなげる。2021年までにハイブリッドシステムを6機種10バリエーション、エンジンを9機種17バリエーション、変速機を4機種10バリエーション投入する。トヨタは、2050年、新車のCO2排出量90%削減(2010年比)を目指している。【トヨタ自動車株式会社】