一般財団法人環境イノベーション情報機構
JR東日本、再生可能エネルギーの導入推進、初の大型風車を羽越本線沿線に設置
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2016.11.11 【情報源】企業/2016.11.08 発表
JR東日本は、再生可能エネルギーの導入を推進する。風力発電に関して自社で初めてとなる大型風車1基を秋田県の羽越本線沿線に設置した。11月25日に開所式を開き、12月1日に運用を始める。木質バイオマス、地熱、太陽光発電の開発も進めている。木質バイオマス発電所を建設中で地熱発電は2カ所で調査を行い、太陽光発電は拡大を図る。羽越本線沿線の風車は「JR秋田下浜風力発電所」で、下浜駅(秋田市)−道川駅(由利本荘市)間の下川駅から南約1.5km付近のJR東日本用地に設けた。タワーの高さは78m、ブレード(羽根)の直径は86mとなる。1990kWの出力があり、年間で5800MWh(580万kWh)の発電電力量を見込む。これは一般家庭1600世帯の年間消費電力量に相当する。
発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づいて売電する。JR秋田下浜風力発電所では、風車のブレードなどの異常を遠隔地で早期に検知するシステムの有効性を検証する。秋田市が再生可能エネルギー施設を一体として見学できるようにする仕組み「あきた次世代エネルギーパーク」にも登録し、見学者を受け入れる。
木質バイオマス発電所は住友林業などとともに青森県八戸市に建設している。1万2400kWの出力があり、2018年4月の運転開始を予定する。地熱については青森県の八甲田北西地域と岩手県の大松倉山南部地域で資源調査を実施している。太陽光発電は福島県などで工事を行っていて、2016年度末には稼働中を含めて総出力が1万2000kWに拡大する。【東日本旅客鉄道株式会社】