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環境ニュース[国内]

王子HD、セルロースナノファイバーの透明連続シート生産設備導入、事業化加速

環境一般】 【掲載日】2016.10.28 【情報源】企業/2016.10.25 発表

 王子製紙を中核とする王子ホールディングスは、環境配慮型の先端材料とされるセルロースナノファイバー(CNF)の透明連続シートを生産する設備を導入する。2017年度後半の稼働開始を予定している。新たに設ける生産設備によって量産技術を確立するとともに、サンプル提供の規模を拡大し、幅広い分野で事業化を加速させる。

 これまで王子ホールディングスは、透明連続シートのサンプルを供給しながら用途開発を進めてきた。さまざまな方面からのサンプル需要の高まりを受け、新しい生産設備を設置することにした。生産能力は当初年間約25万m2を計画し、将来は約100万m2まで増強する。生産設備を通して量産技術を開発し、事業化を推進する。

 CNFは、木材パルプをナノ(100万分の1mm)レベルに細かくしたバイオマス素材で、植物繊維由来のため生産・廃棄での環境負荷が低く、軽くて強い特長がある。王子ホールディングスは太さ3、4nm(ナノメートル)のCNFを使って2013年に、透明連続シートの製造に世界で初めて成功し、それ以来、製造方法の改良を重ねてきた。

 現在では、木材を原料にしながらガラス並みの透明度を持つ高機能連続シートが製造できるようになった。プラスチックフィルムより強度が高く、高温でも寸法安定性に優れ、柔軟性もある。3、4nmの繊維径のナノ化技術は最先端で、そのCNFから連続シートを製造する技術は王子ホールディングスしか実現していないという。【王子ホールディングス株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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